4月⑥

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4月⑥

【今週も土曜日会える?】 【早くまた会いたい】 【常盤さんとの飲み会いつやるか連絡きた?】 【きたら教えて】 月曜日の昼休み。 休憩室に入ってすぐスマホを確認したら新着メッセージが届いていた。 そのメッセージは郁哉からのもの。 それを見た瞬間、自然と顔が緩む。 飲み会のこと、やっぱり気にしてるんだ。 常盤くんに随分嫉妬してた感じだったもんなぁ。 心配することないのに。 でも。 常盤くんに嫉妬しちゃうくらい、あたしのこと好きってことだよね? 郁哉には申し訳ないけど、なんか嬉しいかも。 【お疲れさま。】 【飲み会の連絡はまだ。きたら教えるね】 【あたしも早く会いたい】 【よかったら週末また泊まりに来て】 連続でメッセージの返信を送ってスマホを伏せた。 「金沢、めっちゃ顔ニヤけてる。」 あたしの向かいでにやにやしながらそう指摘してきたのは紗季さん。 顔が緩んでいたのは自覚がある。でも、指摘されるほどとは思わなくて。 「あたし、そんなにニヤけてました?」 「うん。かなり。」 「うわ、なんか恥ずかし…。」 「分かりやすいよね金沢って。先週と全然違うし。末永くんと会えたんだ?」 「はい。土日一緒に過ごしました。」 「そっか。それでそのキスマ、ね。」 「え!?」
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