4月⑦

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通話を終え、ベッドに倒れ込んで突っ伏す。 郁哉も十分反則だ。 こんなの、もう何度もやり取りしてるのに、なんで未だに胸の音がうるさく騒ぐんだろう。 顔も身体も火照る。 声聞いたらますます会いたくなるから、だめかもしれない。 深い溜め息を吐いた後。 手に持っていたスマホが振動する。 画面を確認すると、新着メッセージを知らせる通知。 【今度ビデオ通話にしよ?】 【顔見れるし】 送信者は郁哉。 そのメッセージの内容を見て顔が緩む。 ビデオ通話なんて普段使うことないから思い付かなかった。 【ビデオ通話いいね】 【でもあまりやったことないから少し恥ずかしいかも】 仰向けになりながらすぐ返信する。 すぐ読んでメッセージをまたくれるかもしれないと思って、しばらく画面を眺めていたけど、既読は付かない。 消防学校は1日のスケジュールが決められているから、もしかしたらこの時間はもうスマホが見られないのかもしれない。 こればかりはどうにもならないから仕方ないけど、もう少しやり取りしたかったなぁ。 スマホを手放し、もう一度ベッドに突っ伏す。 郁哉と同じで、あたしも週末まで持たないかも。 早く会いたいな。 瞼を閉じて郁哉の姿を思い出しながら、そんなことを思っていた時。 手放したスマホが振動する。 郁哉かもしれないと、すぐにスマホを手に取り、画面を確認すれば新着メッセージを知らせる通知。 すぐにタップして開いてみる。 【飲み会来週の土曜日で大丈夫?】 送信者は郁哉ではなく、常盤くんだった。 いつだったかと同じパターン。 「また常盤くんかぁ…。」 つい心の声が出てしまった。
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