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通天閣
廃工場での戦いが終わり、真一たちは一息つく暇もなく次の任務に駆り出された。通天閣の周辺で奇妙な事件が起こっているとの報告を受け、急行することとなった。
「次は通天閣か…一体何が待っているんだ?」隆二が不安げに言った。
「それを調べるのが我々の仕事だ。行こう」
真一が力強く答えた。
通天閣に到着した真一たちは、現場で警備を担当している久我警部と合流した。
「久我警部、お久しぶりです」
真一が挨拶をした。
「真一君、久しぶりだな。今回も手を貸してもらえると助かる」
久我が深刻な表情で答えた。
「何が起こっているんですか?」
絵里子が尋ねた。
「通天閣の地下で、何者かが不審な活動をしている。骸骨のようなものが発見されたんだ」
久我が説明した。
通天閣の地下室に入った真一たちは、奇妙な骸骨が散乱している光景を目にした。
「これは一体…?」
理恵子が驚きの声を上げた。
「明らかに普通の人間の骨じゃないな。何か実験でもしていたのか?」
隆二が不思議そうに言った。
「とにかく、この場所を詳しく調べる必要がある」 真一が指示を出した。
通天閣の上から、真一たちは全体の状況を把握しようとした。久我警部と共に監視カメラの映像をチェックする。
「見てくれ、あの人物だ」
久我がモニターを指差した。
「九鬼か…彼がこの事件の背後にいるとはな」
真一が眉をひそめた。
九鬼は、過去に何度も犯罪を犯してきた凶悪犯で、警察の最重要指名手配犯だった。
「奴がまた動き出したか。今回の目的は何だ?」
隆二が疑問を投げかけた。
「それを突き止めるために、俺たちがここにいるんだ」
真一が決意を新たに言った。
通天閣の地下に隠された部屋に到達した真一たちは、そこで九鬼の手掛かりを発見した。部屋の壁には奇妙な黄色いペイントで記されたメッセージがあった。
「これは…暗号か?」
絵里子がメッセージを見て言った。
「黄色は警告を意味することが多い。注意を引くためのものかもしれない」
理恵子が推測した。
突然、部屋の奥から九鬼が姿を現した。
「やあ、真一君。こんな所まで来るとは、さすがだな」
九鬼が冷笑した。
「お前の計画はここで終わりだ、九鬼」
真一が強く言い放った。
「計画?ふん、俺の本当の狙いがわかっているのか?」
九鬼が挑発する。
「わかっているさ。お前の狙いは、この場所を利用して世間を混乱させることだ」
真一が論破した。
「ほう、よく分かったものだな。しかし、それがわかったところで何ができる?」
九鬼がさらに挑発する。
「お前をここで捕まえる。それが俺たちの使命だ」 真一が毅然と答えた。
隆二と絵里子が九鬼を取り押さえ、理恵子が九鬼の装置を無効化した。
九鬼を逮捕し、通天閣の地下での騒動も終息した。真一たちは、久我警部と共に現場を離れた。
「皆、お疲れ様。これで一件落着だ」
真一が仲間たちに声をかけた。
「まだまだ忙しい日々が続きそうね。でも、一歩ずつ前進していきましょう」
理恵子が微笑んだ。
「そうだな。次の任務に備えて、今は休むとしよう」
隆二が言った。
彼らの戦いは続くが、その先には必ず平和が待っていると信じていた。次なる挑戦に向けて、真一たちは再び動き出した。
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