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『一本のリボン〜つなぐ〜』
友香は、何気ない日常を普通に普段通りに送っていた。
そんなある日のこと。
学校に行くふと掲示板を見ると、そこに行方不明者の記載があった。
ばあっとたくさんの名前が記載されている。友香はそれを見て、とても圧を感じた。
でも、一番びっくりしたのは、名簿の端のほうに、「楠原ともか」とあったこと。同姓同名の女の子。友香と一緒だった。
その時だった。突然前が眩しくなって、気づくと知らないところに来ていたーーということもなく、畑山さん家の畑もあるし、見上げると標高100mの盛ノ山もある。360°ぐるぐる見回すと、塀の上に誰かが立っていた。頭巾を被っていた。
その子はこう言ったーー
「私はともか。失われた日常とともにここにいる。でも、しょうがないのよ。当たり前の日常、天からの日常だから。」
「ともかちゃん、」
友香が話しかけた。
「貴方って、戦争で行方不明に?」
「今は戦争。苦しい、もう。」
友香はその言葉を聞いて、ともかの手を握りしめた。その瞬間、ともかの体が崩れ散り、友香の体は遠くへ投げ出された。
友香は、ふさふさとした原っぱの上にすっくと降り立った。ともかの姿はなかった。原っぱのそばに、さっきの掲示板があった。戦争の行方不明者の書いた名簿だった。
ある日、学校に行っていると、
「ともちゃーん」
と、ともかの声が聞こえた。
ーーそれは幻想だった。
人は一本のリボンで繋がって生きている。リボンを握れなくなったともかのために、私はーー
【詳細】
書いた時期:小6くらい
修正:2024.5.23
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