2022年1月

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ

2022年1月

 1月1日  新型コロナウイルス感染症(以下、当項目ではCOVID-19と表記する)の流行落ち着きや対策の定着などにより、各地の神社で初詣客が昨年に比べ大幅に増加。    宮内庁は前年同様、新年一般参賀を取り止め、国民向けの天皇と皇后のビデオメッセージを公開。  在ダナン日本国総領事館、在エリトリア兼勤駐在官事務所が開館。  日清フーズが社名を「日清製粉ウェルナ」に変更。海外でブランド展開している「Welna(ウェルナ)」を社名に用いた。  改正電子帳簿保存法施行。  静かな夜の街に響く不思議な音。音楽ホールの舞台で歌声が流れていた。彼女の歌声は観客を魅了し、まるで魔法のように心を掴んで離さなかった。しかし、その美しい夜は突如として悲劇に変わった。 「あなたが見つめる先には、希望の光が…」ホールに響き渡る歌声。ステージ上で歌っているのは、人気歌手の美咲だった。彼女の歌声は人々の心を癒し、感動を呼び起こす。しかし、その日の公演は突然の事件によって中断されることとなった。 「何かが起こる予感がする…」楽屋で、美咲は占星術に詳しい友人の莉奈に相談していた。莉奈は魚座の彼女に対して特別な警告をしていたのだ。「魚座のあなた、今日は特に気をつけて。星が何か悪いことを予感させている」  その夜、ホールのバックヤードにはザ・ピーナッツのポスターが飾られていた。昔の名曲をカバーする美咲のステージは、多くの人々を引き寄せていた。「あの頃のザ・ピーナッツのように、あなたも成功するわ」莉奈は美咲を励ました。  突然の停電がホールを襲い、観客たちは不安に包まれた。暗闇の中、異様な気配が漂う。舞台袖から杖を突きながら現れたのは、謎の老人だった。「みんな、落ち着いて!何も心配はいらない」老人の言葉も虚しく、騒ぎは収まらなかった。 「This is a robbery! Everyone stay calm and no one gets hurt!」  突然、英語で叫ぶ声がホール内に響き渡った。舞台上に現れた強盗団が、観客たちを人質に取ったのだ。彼らの目的は何か?そして、なぜこのタイミングで?  強盗団はホール内の貴重品を次々と奪い取っていった。観客たちは恐怖に震えながら、彼らの指示に従うしかなかった。美咲はステージの片隅で固まっていたが、冷静さを取り戻し、何とか状況を打開しようと考え始めた。  強盗団のリーダーが、美咲の方向に歩み寄った。「お前の歌声が好きだが、今はそれどころじゃない」  リーダーは美咲に銃を向けた。その時、天井からふわりと一枚の羽毛が落ちてきた。まるで天使が見守っているかのように。  突然の羽毛に気を取られた瞬間、美咲は機転を利かせてリーダーの足を蹴り上げ、銃を奪い取った。彼女の勇気に触発された観客たちも、一斉に反撃を開始した。強盗団は次々と取り押さえられ、平和が戻った。  警察が到着し、事情を聴いた。美咲は莉奈の予言を思い出し、運命の力を感じていた。「魚座の星は、私たちを守ってくれたのかもしれない。」  事件が解決した後、美咲は再び舞台に立った。観客の拍手が彼女を迎え、歌声が再びホールに響き渡る。彼女は新たな決意を胸に、歌い続けることを誓った。 「希望の光は、いつも私たちのそばに…」  美咲の歌声は、今夜も人々の心を癒し続ける。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!