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玄関先で色んなことをさせられた。私は、彼がどんな食べ物が好きか、どんな音楽を好むのかよりも先に彼がどんな体制が好きで、どんな行為を好むのかを知った。
四つん這いを強請られた。顔を見られなくて済むから後ろからの方が助かるけれど。
「っん……、あ……っ」
ちかちかと視界の端に火花が散る。そう。後ろからだと刺激がいっとう強くて全部挿入されただけで意識が持っていかれそうになる。身体が熱い。どこもかしこも熱いのに、雨宮くんと繋がる場所が一番熱い。
「奥までぐっちゃぐちゃにしてんの、やば」
「ちが……ちがう」
「はあ?」
雨宮くんは私を嘲笑うように動きを激しくする。耳を塞ぎたくなるような音が響いた。
「クラスの男が知ったら興奮するんじゃねえの、こんなん」
「あ、ああっ……!」
「まあ、教えないけど」
「……っ、……」
おそろしい。雨宮くんの表情は恍惚に満ちている。クラスメイトに知られたら恐怖でしかないのに、どうしてそんなに嬉しそうなのか私は分からない。
玄関で好きなだけ私を虐めた彼は気が済んだのか私の靴を脱がせて軽く横抱きした。力が入らなくて口だけで「下ろして」と言えば面倒そうに「分かった」と告げた。
連れていかれたのは自室で、そのベッドに下ろされた。
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