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だから。
王家での内内の集まりでも、フォレスト公爵は本を読んで過ごすようにしていた。
大人達の、自分を気遣うような視線も。同世代の従兄弟や又従兄弟達の、伺うような視線も。全部が、鬱陶しかったのだ。
『……どうぞ』
そんな中。
内内の集まりで、いつものように同世代の子ども達とも交わらず、一人で本を読んでいたフォレスト公爵に、差し出されたのは、一杯のお茶だった。
誰もが自分の存在を伺うだけで、近づいて来なかったのに、アーマリアだけはそうではなかった。
何の他意もなく、お茶を差し出してくれた。
そうして。
アーマリアはそれだけではなく、フォレスト公爵の読んでいた本を見て、
『いつもご本を読んでいらっしゃるのですね。どんなことが書かれているのですか?』
と、尋ねてくれたのだ。
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