25人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
『どうぞ……お茶です』
侍女に小さいテーブルをセッティングしてもらったアーマリアは、おずおずとお茶をレイガに差出した。
『……ありがとうございます』
アーマリアが差し出したお茶を、レイガはお礼を言って受け取った。
これが、実は二人の初めての会話だった。
『いつもご本を読んでいらっしゃるのですね。どんなことが書かれているのですか?』
『……領地経営の事だ』
『それは、どんなことですか?』
アーマリアとしては。
ただの「場繋ぎ」としての話題だった。
『領地経営の基本は、土地だ。そして、それを管理し、作物を作るのは領民達になる』
が、レイガの方はアーマリアが興味を持ったと思ったのか、そう本の内容を説明して来た。
最初のコメントを投稿しよう!