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醜態を晒しながら生活して一週間。
修理が終わり、久郷がいるのは今日で最後だ。
ずっと一緒だった訳じゃないけど、同じ屋根の下で生活して、結局変な態度を取り続けてしまったけど分かったことがある。
見た目はそれはもう変わっちゃったけど、優しいところは変わってないのかもしれない。
俺が毎日執拗以上に威嚇していても本気で怒らないし、弁当を作る時も手伝ってくれたり、課題で行き詰まっていたら言ってないのになぜか気づいて教えてくれたりした。
だから態度を直そうとも思った。
しかし、俺はおかしくて久郷が目の前にいて俺に話しかけていると思うと尋常じゃないくらい緊張して、反射的に反抗してしまうのだ。
最終日くらい、ちゃんと謝りたい。
そう思っていたがなかなか決心ができずに時間だけが過ぎ、本当に帰るギリギリに荷物を持って玄関にいる久郷に勢いよく話しかける。
「く。久郷っ……!」
「何」
「あ、の。今まで」
「あれ。もう帰んの?」
またタイミング悪い兄貴がここで来てしまう。
「帰る。で。何?」
「あ。え、と」
そんなすぐに会話終わらせなくてもいいのに。
「どうせあれだろ。意識しすぎて変な態度とってごめんとかそんなとこだろ。面倒くさい彼女みてぇなことすんなや」
その瞬間、冷や汗が垂れてくる。
なんで当たっている。
「そうなん?」
「違う」
すかさず否定したが、今の軽はずみな発言が当たっていたということは勘のいい兄貴はおそらく分かっている。
「俺正直者でさ。図星ついてわりーな」
至って真顔でそんなことを言うクソゴミカス野郎。
今だって適当に言ってたまたま当たっただけのくせに。
「照れ隠しか。了解」
さらっとそう言う久郷。トドメを刺されたかのようにしばらく言葉が出なかった。しかし、それから羞恥心でおかしくなった俺は暴走して目の前の男に思い切りビンタをかました。
「違うって……言ってんだろっ!!!」
そう言って、部屋に逃げてしまった。
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