子犬ちゃんカワユス♡

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子犬ちゃんカワユス♡

 ああ!本当によかった!赤ちゃんは平気?!  (わたくし)を抱きしめ、お腹に手を合わせてきました。 「フェリックス様!あまりご無茶をなさらないでください!あの程度の敵、(わたくし)1人でも!ん♡」  押し付けられた唇と、お尻に伸びた手の温もりが♡ 「リーゼロッテが、超一流の殺手であることはよく知ってる。でも、僕は、もう君に、そんな剣呑な殺気を出して欲しくないんだ。優しい、リーゼロッテでいて欲しいんだ」  言いながら、項垂れたフェリックス様は、まだ幼い9歳の佇まいでございました。  お父上と、やはり似ておいでで。  アカデミーで、かつて鬼神の如く敵を薙ぎ払った奥様に、お口では誇らしそうにしながら、見えないところでシュン、とされていたのでしょう。  ああ♡奥様と同じで、(わたくし)も、キュンキュンしてしまいます♡ 「リーゼロッテ♡でも、指輪を買ってきたんだ。気に入ってくれる?」  上目遣いに、こちらを見つめる子犬ちゃんの、何という愛らしさ。  まるで、叱られた子犬のようで、もう抱きしめたくなってしまいます♡ 「フェリックス様がお選びになったものなら、節くれですら指に嵌めます♡」  フェリックス様がご用意した、シルバープラチナのダイアモンドリングを嵌め、熱い抱擁と、キスを交わしておりました。  血臭漂う、鉄火場だった場所で。
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