手作り新居とご報告

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手作り新居とご報告

 アカデミーの城壁のすぐ近くの空き地に、新たな転移ポートを敷いていただいた魔王はさておき、(わたくし)達は、身重の体を労わりながら、ラブラブな2階建ての家を建てておりました。 「リーゼ♡リ-ゼママ♡もう我慢出来ないよ♡」  (わたくし)の愛しの子犬ちゃんは、鋭意盛っておられるようで。 「休憩まで、あと40分もございま♡あん♡」  性的に成熟しておいでなのか、最近いよいよ激しいのでございます。  しかして、(わたくし)とて妊娠初期の母親。アライダー・ファーストエビルの「初産あれこれ指南書」の翻訳版などを読み、初期のセックスはあまりしない方がいいという情報は入っておりますが、 「ハアハア♡ママの匂い♡パンパンに張ったおっぱい♡」  確かに、今張っておりますが♡ん♡  そこで、やはり胸に去就するのは、あああ♡と呻いたフェリックス様のミニワンちゃんから出てくる、あれが(わたくし)の中に満ちる感覚♡  ああ♡体が火照って♡ 「もう、しょうがないフェリきゅんね♡」  フェリきゅんの前で、ゆっくりパンツをずり下ろしてしまいました。  ああリーゼロッテ。何もなくてよかった。  心底ほっとした表情で、義理の母親となるお方、フランチェスカ王妃殿下は仰いました。 「初期に、戦闘行為なんかしちゃ駄目でしょう?」 「言葉もございません。――しかし、大体同じ頃、王宮でアンガス・チェザーレを夫婦でボコっていたのは」 「えええ?!そうだったかしら?!」  ええそうです。この蛮人王妃(ウォーモンガークイーン)様。 「そういえば、前回は中断されたようですが、面談、というより、ご相談の続きを、してもよろしいでしょうか?」 「ええ。今日は離宮でお泊りらしいから。ふう」  深い溜息を吐かれて。  ああ。ユノ様か。妊娠中期になられたようで。  あちらのご家庭は、おさびし村のご両親がいらっしゃますし、娘のカノン様は、今9歳におなりで。 「ところで、妃殿下におかれましては、ミロードと、どのくらいの頻度で?」 「えー?あー、うん。ま――毎日。付き合い出してから、ずっと」  消え入りそうなお声で、真っ赤になっておられて。 「そうでございましょう。(わたくし)も、ほんとんどしない日というのはございません。一瞬、躾けの必要ですとか、社会性を学んでいただきたいとかございますが、それは、お父上から鑑みますに、どうやら、エルネスト家の男子の特性ではないかと、最近は思うようになりました」 「えええ?ただのエッチなパパ。じゃないの?」 「ここからは、経験則からくる、(わたくし)の考察を申し上げます。科学的に正しいという、保証はございません」  そこで、(わたくし)は、お腹の熱さで、お股をジュンとさせながら、申し上げたのでございます。 「まず、妃殿下にセントラルの女王陛下、アリエール嬢、イゾルテ嬢、エメルダ閣下、そして、ユノ様。立て続けに、彼女等はミロードのお子を身籠られました。それが、どこいにでもいる多情な男性の一言で、片付きますでしょうか?」 「ど――どうかしら?」 「実は、魔王にも同じ問いをしたのでございます。異世界アースワンの、常識というものを加味したご回答をいただけると思いましたので」  あん?有り得ん。あんなクソ生き物は。要するにあれだ。エロゲーだ。ハーレム形式のしょうもないゲームの主人公のような奴だ。 「という、回答をいただきました。そうなのです。幾ら、救星の英雄王とて、いつでもエッチが可能な女子を、身近に5人も6人も置くという状況、正直異常すぎるのではないかと」  あうえ?ああ?とか妃殿下はけったいな声をお漏らしで。 「次に、孕まされた(わたくし)の、経験のお話をさせていただきます」  毎日のように、リーゼロッテはフェリックスに抱かれるようになった。  朝から昼、夕食後も当然のように。  朝から夕まではメイド衣装を半裸で、夜は全裸が常だった。 「あああ♡リーゼロッテ♡」  8歳になってしばらく経って、フェリックスに精通が来ていた。  何という量。喉に絡む。されど♡体が♡熱い♡  荒い息を発しながら、リーゼロッテは、指で広げて若い情熱を迎え入れた。 「8歳の坊ちゃまの精を、この身で受けるようになってから、体の変化に気付きました。また、あれが流し込まれてしまう。そう想像するだけで、体が、赤ちゃんを受け入れてしまうような、赤ちゃんが欲しい。赤ちゃんが欲しい。社会的地位も何もかも捨てて、この幼い少年の子を孕む喜びに、支配されるように」  うわあ。声にならない声で、妃殿下は仰ったのでございます。 「お口で慰めた時もそうです。出されたものを飲むと、体が、異常に熱を帯びてしまったようで、飲みながら、子宮が降りてしまった感覚が。ミニワンちゃんを受け入れ、硬いミニワンちゃんの頭が、子宮口を叩いた時、もう、子供が欲しくて仕方なくなりました。精神的に依存してしまったのかも知れませんが、それでも、ハッキリ申し上げます。この子宮にミニワンちゃん汁を浴びないと、気が狂ってしまうような感覚に、最近は。妊娠してから、その熱情は勢いを増し、無用であるにも関わらず、今では(わたくし)の方から、それを望むようになってしまって」  ――あうわ。またけったいなお声が。 「ホントのこと言うわよ?私もそう。彼のアレって、何か、妙な成分、入ってない?」 「校医のコーウェル先生にも、研究所のルルコット嬢にもご相談しました。人体に何か、妙な成分は入っていないとのことです」  ああよかった。胸を撫で下ろしたのですが、 「そこで、少々アカデミズムなお話になるのですが、ゴブリンであるとか、エルフという種族のモンスターについて、どれほどご存じでしょうか?」 「ゴブリンて、群れで生きてるモンスターよね?エルフって、松ぼっくり齧ってる生き物?ってことしか」 「そうです。フェリックス様は、生態調査の元、既にその両種を使い魔にしております。フェリックス様の研究では、その両種は、ほぼ同一の種族でございます。犬と、オオカミほどの違いしかないようでございます。更に申しますと、その両種は、メスの集団を従えているようで、魔王の仰います通り、ハーレム社会を形成しております。オスは、ハーレムを維持するが為に、非常に性欲旺盛で年に100回近くメスと番います。ゴブリンエルフが人間の女性に欲情しない理由については、犬に性的嗜好を求める人類がいないのと、同じではないかと」  ブリュンヒルデの漫画が、嘘ってこと?  私達全員が、オークとかゴブリン、エルフの赤ちゃん妊娠しちゃった漫画、焼き払ったわね。  ブリュンヒルデはブヒイいいいいいいい!って悲鳴上げてわね。オークみたいだった。  それって、はーい。うちの人ゴブリンかエルフみたい。ってこと? 「次に、性のメカニズムですが、メスは常に、縄張りに臭いのフェロモンを付けております。主に脇の下や、お尻に腺のようなものがあって、まれに小水などもかけることがあります」  どこまで、うちの人なのよ。ゴブリンとか。  王妃殿下は、目の前がまた、黄昏れておりました。
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