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消えたショタ嫁
閑静にして広いケーニッヒスフォートの城下町を、リーゼロッテが運転する魔力炉搭載車が進んでいった。
「やっぱりいいなあ。ねえリーゼロッテ、僕、運転しちゃ、駄目?」
「当然でございますフェリックス様。昨今、運転免許交付の年齢が、18歳からに引き上げられましたゆえ」
「あーあ。マリルカおばちゃんかあ。あの人やっぱり苦手だ」
発情してハアハア迫るところとは、似たりよったりでございますのに。
交付年齢引き上げに際しては、女王陛下はこうおっしゃいました。
「あー。やっぱり、年齢引き上げなきゃ駄目ねえ。ダーリンとこの坊主が、ああなったら困るでしょ?」
「そりゃあそうかも知れんが、うちのフェリックスが、近場の銀行襲撃して、ああなる末路はだな」
蜂の巣にされた、逃走車両が川に落下し、ニポーンブリッジの橋から、引き上げられていた。
まあ、犯人は半死半生で刑務所送りでございました。
「うん。まあ年齢まで我慢しなくちゃ」
「ん♡今♡運転中ですよ?♡」
「あああごめん。ついうっかり。人がいるところでするのが、いいんだもんねえ?お父さんとお母さんみたいに。王宮外れの森に、専用スペース作ってたし」
そんなところばかり似なくても。と思っておりました。
「あああ♡でも、リーゼロッテ凄く可愛かったよ?サマラン。でも、何でサマランなんだろう?」
ああ♡顔から火が出そうです。
うわああああい♡フェリックス様は、ヒャッホーされておりました。
今日明けて、ケーニッヒスフォート郊外に作られた、年中型超巨大室内プール、「ケーニッヒス・サマラン」という施設に行ってまいりました。
水着。確かに、私は、ミロード誘惑の為の゙、トップレスが標準装備のエロ水着を持っておりましたが。
フェリきゅんは、変に喜ぶだけだし。
無難な、王妃殿下が着ていたような、白いワンピース水着を着てきました。
温水プールで、無難に浮いておりましたが、
「ああリーゼロッテ♡可愛い♡」
ああ♡おっぱい鷲掴みされて♡
「また、おっぱい大きくなったね♡」
ええ確かに、フェリックス様の女にされてから、おっぱいと腰回りとお尻に、変に肉がついてしまっていて。
「あああ♡水で濡れて、おっぱい透けちゃったね?」
し、しまったああああああああああああ!
あの人が、エロ王妃だということを忘れておりましたあああああああああああ!
水で濡れるとあら不思議、水着の布がスケスケになるエロ仕様であることを、すっかり!
あのエロ奥様、公衆の面前で、ミロードにハメ倒されてるな?
しばらく、水の中から出られずにおりましたら、
「準備体操の時間です。プールから上がってください」
悪夢か。魔王貴様。
「リーゼロッテ。僕のうしろに立って」
ああ、何という頼もしいお背中。
まだ9歳なのに、大きな背中♡
この背中と胸に、私は覆いかぶされて♡
プールから上がると、
「わあ♡ニャン毛の黒い色が透けるね♡」
あああぎゃああああああああ!
透けてしまった股間を衆人に見られました。
エロ坊主の所為で。
「ニャン口が透けなくて、よかったね?割れ目が」
「引っ叩きますよ?流石に」
実際、奥様はニャン毛の手入れがされておりましたので、多分、割れ目がクッキリハッキリ見えていたと思われます。
「ああでも、子供料金で入れて、よかったねー?」
入口の受付で、
大人料金と子供料金が違うね?えええ?半額?
「ああ僕子供ですー。身分証は、フォートにお問い合わせくださーい」
物凄い不審な顔をされてしまった。
結局、こいつデカいが9歳ということが判明し。入場料金半額、飲食完全無料になってしまった。
「リーゼロッテお口開けてー。あーん♡」
タダで用意されたお肉を、口に送られてまいりました。
この坊ちゃま、あまりお金をかけたくない、お父上ソックリのしみったれでおられたようで、子供料金で豪遊するのに、何ら気にもとめないお方でした。
「でも、指環くらいはちゃんとしたの送りたいよ。店の前で待っていて?」
ジュエリーショップで停車し、指輪をお求めのフェリックス様を、待っておりました。
20分後、コンコンと窓を叩かれ、
「――お前達は」
車を囲んだ人間達は達は、深く頭を垂れた。
更に20分後。
指輪を紙袋に入れて、ホクホク顔のフェリックスが戻ってきて、
「おまたせー♡リーゼロッテー僕の奥さん♡――は?」
運転手が消えた、車を見ていた。
方方の、匂いを確認し、
壮絶な表情で、車を発進させた。
フェリックスの血は、氷のような冷たさを湛えていた。
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