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ろくろ首は餅を食べていた。
餅はよく伸びた。伸びるのが楽しくなったろくろ首が首を伸ばすと餅も伸びた。
首をどんどん伸ばすと餅もどんどん伸びた。首をぐんぐん伸ばすと餅もぐんぐん伸びた。
夢中になって首と餅を伸ばしていると息苦しさを感じた。見ると富士山の火口が下に見えた。
いくら妖怪が長生きと言えども、空気がなければ生きていけない。
これはいけないと思い、首を少し縮め餅を切れないように食べた。
首を縮め慎重に餅を食べ、首を縮めゆっくりと餅を食べを繰り返して、首はろくろ首の体に戻ってきた。
最後に手で掴んでいた餅を口に入れよく噛んで食べる。ろくろ首は満足して餅を食べ終えた。
別の日、ろくろ首はまた楽しく餅を食べようと餅を口にした。
首を伸ばすが餅は少し伸びて切れてしまった。
何回繰り返しても、餅はこの前ほど伸びずに切れてしまった。
ろくろ首はがっかりして別の餅を買って伸ばそうとしたが、あの伸びる餅は手に入らなかった。
落ち込むろくろ首にアメリカンなろくろ首がピザを差し入れてくれた。
チーズたっぷりのピザを食べるとチーズが伸びる。首を伸ばすとチーズも伸びる。首を伸ばすとチーズが伸びる。
ろくろ首は二人で楽しくピザを食べたのだった。
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