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家庭科室に着いた美咲と一樹は、包丁を可能な限り同じく家庭科室にあるエコバッグを詰めていた。
女の声は近づいて来ている。
『私は生まれ変わる―♪。哀れな仔羊を二人殺して♪』
めっちゃ悪趣味な歌だね……と小声で呟くと一樹はコクリと頷いた。
カツン、カツンと響く足音は不気味でしかない。
………その不気味な足音は突然止まった。
家庭科室の前で……。
二人は直ぐ様入口から死角になるように調理台の裏に隠れると同時にガラガラガラガラとゆっくりと家庭科室の扉が開いた。
「ん〜……。馬鹿な思春期の女の匂いとまだまだ青臭い男の匂いがする――――――」
『殺してあげるから出ておいで♪』
低い女の声に二人の体に身震いが走る…。
「覚悟を決めるよ一樹君……!」
「うん……!」
小さく二人は会話を交えた。
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