私はわがままな自殺願望者

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あぁ、朝が憂鬱だ。 時計を確認すると、時刻はもう午前6時を回っていた。 「あんた!いつまで寝てるの!?さっさと学校行きなさい!」 一階から、母の怒鳴り声が聞こえる。 母はいつも私を殴る。 いわゆる虐待だ。 体が重い。 電車に乗らないと間に合わない。 荷物は昨日からまとめてあるため、制服を着て、髪を結ぶ。 鏡の中の自分は、とても疲れている顔をしていた。 私は、死にたいと思う気持ちがある。 でも、自殺したら痛い。 その痛みが嫌だから自殺できない。 もし自殺が失敗して、中途半端にけがをしたら? どうせ親から殴られるだけだから。 私はこの世の中が嫌だ。 学校じゃいじめられる。 家じゃ殴られる。 この人生を捨てたい。 でも、捨てるのは簡単じゃない。 私の心が、それを否定してくる。 あぁ、もう。 そう思いながら、家を出た。 「行ってきます。」
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