背後霊、幽篁幽々子の珍道中

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 「心が街角で泣いている ひとりはキライだとすねる
 ひとり上手と呼ばないで〜心だけ連れてゆかないで〜私を置いてゆかないで〜ひとり好きなわけじゃないのよ〜〜〜っ!!うわああああぁ〜〜〜!!」 ここが屋形船だったら完璧に映画“クレヨンしんちゃんの電撃!ブタのヒヅメ大作戦”のパロディーになってたとこだ。 と言うかもはやほぼパクりに近い事が起こり始めてるから今のうちに作者含めて打ち上げに居る皆で作者の臼井儀人先生とらくだ社とテレビ朝日、ADK、シンエイ動画、その他のクレしん関係者の皆様に謝罪しに行った方が身のためだと思う。 絶賛只今マイク片手に泣きながら自身が勤める花畑(はなばたけ)学園高校の花澤(はなざわ)学園長宅のリビングで中島みゆきの“ひとり上手”を熱唱している最中の51歳の叔母さ…(あかね)の隣に座っている彼女の生徒の17歳 季優(きひろ)の背後に引っ付いたままシラけて見ながらため息が漏れた。 カラオケ機械で歌っている酔っ払い茜に、オレンジジュースの入ったグラスを持って笑顔で聞いている季優の他に、ここん家のリビングには学園長夫妻を始め季優と同じクラスの同級生で仲良しな友人の優人(ゆうと)椿(つばき)、季優に片想いしてる女の子の文香(ふみか)、同じ部活の先輩の花巻(はなまき)愛原(あいはら)、生徒会長の宝来(ほうらい)、そして花畑学園高校の永遠のライバル高・花屋敷(はなやしき)学園高校の学園長で花澤と幼なじみで腐れ縁の御縁(みえにし)学園長とその学校の生徒会の奴ら その他教員達などなど とにかく沢山の人数が集まってカラオケ大会をしていた。 あぁ、ちなみに大会とは言ったが正しくはこの催しは1週間前に終わった春の合同文化祭の打ち上げだ。さすがに全校生徒はこの家に呼べないので学園長宅にお呼ばれしたのは文化祭実行委員と生徒会のメンバーだけなためこれでも何とかこの人数ですんでるのだ。 そしてうっかり伝え忘れていたが今話しをしているのは俺だ。 え、誰だって?だから俺だ。幽霊でありとある事情でやむを得ず季優の背後霊になってしまった幽篁(ゆうこく)幽々子(ゆゆこ)だ。名前は女の子みたいだが立派な男だ。勘違いするなよ、したらグーパンすっから覚えとけボケナス。
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