再会したスパダリ社長は強引なプロポーズで私を離す気はないようです

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「6年前もキス以上のことはしたけど、今日は前よりも刺激的なことをしよう」 「刺激的な、こと? …あっ、そこは駄…」 「もっと聞かせて。千夏の甘い声を聞いてると、俺どうにかなりそうだ」 「ん…藤堂さ…ん」 「千夏、好きだよ」 「私も藤堂さんのことが好きです」 私は単純だ。愛の言葉を囁かれただけで、昔の悲しい記憶が飛んでいきそうになるんだから。 飛んでいきそうなのは記憶だけじゃない。私の理性が壊れそうなんだ。本能は藤堂さんをどうしようもなく求めてしまっている。 「千夏が知らない世界を俺が教えてあげる」 「藤堂さん…」 「俺のこと、名前で呼んで」 「…樹さ、あっ…」 「これでやっと一つだ。千夏と繋がれて、俺は世界一幸せだよ」 藤堂さんの熱いナニかが私の中に入ってきた。初めてで痛いはずなのに、最初にやってきたのは幸福感だった。 藤堂さんと同じように私も幸せになった。悔しくて認めたくなかった。だって、それを認めてしまったら、私は藤堂さんに心も身体も堕ちてしまっているということだから…。 本当は最初からこうなることを望んでいたんじゃないかと過去の自分に問う。グチャグチャになってもいい。壊れたっていい。藤堂さんに愛されるなら、私はそれだけで女としての悦びを知れるから。
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