懐かしき歌声が響き渡る  

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楽しい時間 家の暖炉は暖かくて 美味しいクリスマスのお菓子や飲み物に 雪に包まれた森の木々 なにより そこにいたのは、綺麗な歌声を持った少女メアリー 彼女が隣に座り 僕に微笑んでくれた 淡い琥珀の瞳が僕を見つめてる ドギマギして、頬が赤くなるのが、わかる 慌てて貰った熱い飲み物を飲んでむせかえる 「大丈夫?」 「平気!大丈夫!!大丈夫!!」 「私もパリ万博は観たわ 地下に鉄道があって 動く道に出来たばかりの エッフエル搭」 「え!?」 「あ!いえ!私のお祖父様の御話 よく聞かせてくれるから」 「ああ…なんだ…く、クシュン」 「ウフフ、少し早いけどクリスマスギフト」 彼女メアリーは、そっと手編みのマフラーを僕の首に巻きつけた 「夕方にはクリスマス市場で聖歌隊の歌を唄うのよね 寒いから風邪をひかないようにねヨハン」 「あ、有難う」 夕方にはクリスマス市場でキャロルを唄って 彼女の隣で、同じく声を揃えて歌を唄う 彼女の傍にいるだけで幸せだった あの日 数日のちの別れの日が来る事など 知ることもなしに 愉しげな時間はずっとずっと続くとばかりに思っていた
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