金が欲しい男

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金が欲しい男

「はぁ……金が欲しい……」 バイト帰りに近くの公園で1人ため息をついた。シーソーを1人で遊んでいた子供が話しかけてきた。 「この300円で宝くじを買って!絶対に七億円当たるから!僕疫病神!」 本当に一等七億円が当たった。最高だ。あの子供が疫病神だなんて嘘じゃないか。福の神だ。俺は豪遊をした。二億円の豪邸、スポーツカー、キャバクラ通い。気付けば残り一億円。もう一億円しかない。またあの子供に宝くじを当ててもらえないか公園に来た。 「僕の300円で買って当てた七億円ちょうだい。」 もう残り一億円しかないんだ!当てたのは俺だ!俺なんだ! 「じゃあマイナス七億円の不幸を与えるね。」 家が火事になった。両親が中で焼死体になった。車も…… 「金が欲しいって、あるだけじゃ駄目なんだよー!!!」 「まったく、僕とシーソーで遊んでくれないなんて、つまらないお兄ちゃんだったよ。」
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