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校庭では体力測定中の児童たちが騒いでいた。黒田たち6年2組は上体そりあげを終え、休憩しているところだ。
「シンちゃん大丈夫かなぁ、耳まで顔が真っ赤だ」
黒田は、心配そうにくすぐられている慎一郎に近寄ったが、やはり伊藤への苦手意識のためまた元の場所に戻った。過呼吸になっている慎一郎をまた遠目から見つめている。
「どしたの?黒田くん」
やけにソワソワしている黒田を見て、隣に座っている田中が声をかけた。黒田はいや…見てよアレ…と校庭を指差して眉をしかめたが、田中は興味なさそうにふっと笑い、そういえばさ…と、ポケモンの話をし始めた。
そうだ、シンちゃんは自分からあいつらとつるんでるんだもん。今だって、あいつらの誘いに乗ったからだもん。よくみたら楽しそうじゃん。
慎一郎がこんなことになったのは伊藤の提案から始まっていた。
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