中間雄輔

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 「あ…ありがとう。でも僕、運動苦手だからたぶん迷惑がかかっちゃうよ?だから、申し訳ないから他の人探して…」  山下は声をかけてくれたことは凄く嬉しかったのだが、実は中間のことが恐かった。なぜなら、中間は以前に喧嘩騒ぎを起こし、女子を殴った乱暴者との噂を耳にしていたからだ。  それに迷惑がかかって悪いというのも本心で、山下は何をするにしても後ろ向きな面倒くさい性格の持ち主だった。  中間は、え?と不思議そうな顔をして、ただのストレッチだよ?そんな迷惑なわけないだろ?一緒にやろうぜと続けた。  山下はこの時初めて中間の顔を見た。  中間くんって左目に泣きぼくろがあるんだ…アゴにキズテープ貼ってるのは怪我してるのかな…?なんか凄く… すごくかっこいいなぁ。  山下は顔が少し紅くなり、体温が上がってきたのを感じていた。    「ありがとう、じゃあよろしくお願いします。迷惑かけたらごめんね。」  中間は肩を伸ばしながら、おう!そうだ山下っと笑顔で呼びかけた。  「俺達さ、一緒の名前、ゆうすけなんだぜ?」
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