中間雄輔

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 欲望には勝てず、山下は短パンの中へ冒険に出かけた。中間はななめ前に立っているため、まずはもっと近づくことにした。  しばらくして中間のうなじが見える位置まで近づいた。首筋は汗で少し濡れていた。ふと先生の方を見ると、はい注目してねといいながら、ミシンを動かしていた。周りは先生に意識がうつっている。  チャンスだと思った山下は、前にかがんで目標へと手を伸ばした。中間の太腿の内側から短パンの奥へと手を入れた。  ……あったかい。  さらに奥へと、ボクサーショーツの中へと侵入して、最奥まで指先が到達した。そこは温かくて、少し汗で湿っていた。  山下が内股を堪能していたその時、腕をバシッと叩かれた。叩かれた拍子に手を引き戻し、ヤバいと思って中間を見たが、こっちを向いていることはなく教室の前を向いていた。  バレてないかな?ドキドキと心臓を鳴らしながら、山下は冒険から帰ってきた指先を嗅いでみた。爽やかな汗のニオイがした。心臓が鳴り止まないのも相まって、甘酸っぱい感覚が山下の全身に駆けめぐり、やがて下の方に血液が集中してきていることを感じていた。
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