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「ちょ、やり過ぎ笑笑 あはは、やめろって笑笑」
地面の上で藻掻いている慎一郎。しかし、どんなに藻掻いても、自分より体格の良い奴らに押さえつけられているのでその拘束は解けなかった。
顔を赤くして汗をかきはじめたクラスメイトの体温を伊藤は足裏で感じていた。野太い中に幼さの残る鳴き声を聞き、もっとイジメてやろうとつま先で身体中を探っていた。
「ここか?こっちか??脇腹が反応がいいな」
もはや声にならない吐息のような声しか発せなくなった慎一郎は、勘弁してくれと消えそうな声で懇願していた。
力つきそうになっている慎一郎の顔を見て、伊藤はさらに足に力が入っていた。その時、足を押さえている山田が悪魔の提案をした。
「ケツ狙えば?伊藤ちゃん。川崎のケツいこうぜ」
伊藤は山田の提案を受け、力を込めた先っぽは慎一郎の足の付け根をねらいを定めた。慎一郎は俗に言う蟻の塔渡りと呼ばれる範囲を捉えられてしまった。
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