僕だけが知っている。
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だからこそ気になっていた。 あの日、もしも父がいたなら……。 話は変わってくる。 ・ ・ ・ ・ ・ 「花々愛でましょ…♪」 「母さん……その歌」 「お祖母ちゃんが好きだったのよ。どうしたの?顔色、よくないわよ。純貴」 「純貴……」 「父さん……?」 母が歌う、この歌詞が僕をあの日に誘う。 ふと遠くをみると父が立っている。 父は、唇に右手の人差し指をそっと当てる。 あっ……。
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