この日を忘れない

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「瞳子、それはまた明日。今日は特別な一日なんだ。最後まで俺に瞳子を愛させて」 耳元で囁かれる声に、瞳子は途端に真っ赤になる。 「今日の瞳子は格別に綺麗だ。ウェディングドレス姿はとびきり美しくて、今こうして俺のそばで無邪気に笑ってくれる笑顔はものすごく可愛い。瞳子、俺と結婚してくれてありがとう。俺は今日のこの日を絶対に忘れない。必ず瞳子を幸せにしてみせるよ」 大河さん…と、瞳子は目を潤ませる。 「私の方こそ、大河さんに感謝しています。私には普通の恋愛も結婚も無理なんだと嘆いていたけれど、大河さんのおかげでこの日を迎えられました。夢みたいに幸せな一日…。大河さん、私を救ってくれて、私と結婚してくれて、本当にありがとうございます」 健気に真っ直ぐに自分を見つめてくれる瞳子に、大河は胸を切なくさせる。 大河は瞳子を胸に抱き寄せた。 「瞳子…。俺のたった一人の愛しい人」 「大河さん…。私の最愛の人」 大河が優しく瞳子の髪をなでると、瞳子は潤んだ瞳で大河を見上げる。 胸がキュッと切なく痛み、我を忘れそうになるほど愛おしい。 大河は瞳子の頬に手を添えると、ゆっくりと目を閉じて顔を寄せ、想いを伝えるようにキスをした。 胸に抱いた瞳子が、ん…と甘い声を洩らして身体の力を抜く。 大河はそんな瞳子を腕の中に閉じ込め、何度も何度も口づける。 もはや何も考えられず、ただ二人は湧き上がる感情のまま、互いに深く愛し合っていた。
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