アメリカン透?

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「あー、楽しかった!お腹ペコペコ」 「そうだね。ランチにしようか」 ひとしきり遊んだあと、ようやく二人はランチを食べることにした。 今度こそオシャレなレストランを探そうとする透に、またしても由良が先に声かける。 「あ、キッチンカーがある!透さん、見に行こう!」 「え?あ、うん」 由良は透の手を引くと、人差し指を口元に当てて、じっとメニューを選び始めた。 「メキシカンか、美味しそう。んーと、チキンブリトーにしようかな?あ、ジャンバラヤもある!透さん、二つ頼んでシェアしてもいい?」 「え、うん、いいけど…」 オシャレなレストランは…?と呟く透を尻目に、由良は、チキンブリトーとジャンバラヤください!と元気良くオーダーする。 肩に掛けたバッグから財布を取り出そうとする由良に、透は慌てて横から手を伸ばし、会計を済ませた。 「んー、美味しい!外で食べると美味しさ二倍!」 由良は満面の笑みでパクパクと美味しそうに食べる。 食後に冷たいレモネードを買って、二人でぼんやりと空を眺めた。 言葉はなく、黙っていても、不思議と沈黙が心地良い。 ポカポカと暖かい日差しの下でそよ風に吹かれていると、透はだんだん眠気に襲われた。 (う、眠い…) 重くなるまぶたに必死に抵抗する。 するとふいに、トンと肩に何かが触れた。 ん?と顔を向けると、隣に座る由良が透の肩に寄りかかって眠っている。 (ははっ、先を越されたな) 透は笑みを洩らすと、由良を起こさないよう、ひたすらじっとしていた。
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