驚きの展開

2/6

2044人が本棚に入れています
本棚に追加
/54ページ
「由良ちゃん、お待たせ」 「透さん!今日は車なの?」 「うん。今日の君はVIP待遇だからさ。なーんて、リムジンじゃなくて会社の車だけどね」 「あはは!嬉しいです」 2日後。 仕事を終えた由良から連絡をもらい、透は最寄り駅まで迎えに来た。 助手席のドアを開けて由良を促すと、早速ミュージアムへと車を走らせる。 「わあ、運転してる透さん、かっこいい!」 「え、そうかな?」 「うん。免許取りたてって感じがしないし、なんだか10年くらい運転してるベテランみたいに見える」 「ゆ、由良ちゃん。俺、免許取りたての18歳じゃないよ?もう12年運転してる」 「ええー?!そんなに?」 「ちょっと、また年の話?もう、何回言えば覚えるの?俺、透じゃなくて『みそじ』って名乗ろうか?」 「あははは!みそじ!面白い!31になったらどうするの?」 「みそいちって名乗る」 「みそいちー?!」 由良はお腹を抱え、目に涙まで浮かべて笑っている。 「あー、おかしい!透さんといると、会って5秒で笑っちゃう」 「マジで笑える5秒前ってやつ?」 「違ーう!」 くだらない話で盛り上がっているうちに、あっという間にミュージアムに到着した。
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2044人が本棚に入れています
本棚に追加