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「いえ!大丈夫ですけど…お久しぶりですね。どうかされたんですか?」 彼女の声は電波の向こうで、心なしか神妙なトーンへと変わる。 『ちょっと折り入ってなっちゃんにお願いがあって。今…大丈夫かな?』 その声色に、私はテーブルの傍に置いてある椅子に腰掛ける。 『大丈夫ですよ?』 彼女はホッとしたのか、少し安堵した息遣いを受話器越しに漏らすと答えた。
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