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『時間は、午前中の9時頃どうかな?』 私は「大丈夫ですよ」とそばに置いてあったメモ帳に「6/3 午前9時お姉さんと外出」とだけメモした。  その、高校時代に仲が良くなかったという明里さんの姿、顔が、バタバタという足音が響いた後に玄関の扉が開いて見えると、千奈津さんは背後にいる私にすら分かるくらい、ぎこちない口調で「……よっ、久しぶり」と声をかけていた。  彼女、明里さんは「…うん、久しぶりだね。元気にしてた?」と、どうしてか千奈津さん同様にぎこちなく、しかし親しげに声をかけてくる。
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