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勿論先程の話は口に出さなかったが。
「では、特に皆さん北盛明里さんとそのご主人との間に何かトラブルがあった、とか…そういったお話は聞いていないということですね?……分かりました」
幾度か頷いた女性捜査員の彼女は、テーブルの上にメモ帳を広げるも、特段収穫が無かったことで、手元のメモ帳は白紙のまま、胸元の内ポケットへとそれらを収めた。そして彼女はまるで測った様に左手首に付けた腕時計に目をやると、突如、私達に告げる。
「では、北盛明里さんの聴取がそろそろ休憩に入りますので、皆様よろしければ面会へ…どうぞ」
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