生命体『H』

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生命体『H』

 免疫。  それは『自己』と『非自己』とを見極め、『非自己』を徹底的に排除する機能。  そのおかげで、個体は『自己』を維持し、生命活動を続けることができる。  しかし、時にそれが過剰になり過ぎ、本来の『自己』を痛めつけてしまう現象がある。それが『自己免疫疾患』。  『自己』と『非自己』が曖昧になり、残すべき『自己』を攻撃してしまうのだ。これはイタイ。  では、『自己』と『非自己』をどう見分けているのか?それは、そのモノが生命活動を維持するために、益か不益か?それに尽きる。  そんな生命体が、ここに誕生した。  今から45億年前の話だ。
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