生命体『H』

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 生態系そのものが壊れたかに見えたが、残った数百の生命体は、その活動を止めなかった。  細々と今まで行ってきた生命活動を続けるうちに、徐々に大きな生命体の中で、慎ましく、でも確実にその数を増やしていった。  それは大きな生命体を傷つけるものではなく、互いにいたわり合い、完全なる共存を示すものだった。  そこに生命体Hの姿は、ない。  彼らは完全に制裁された。  もう二度と、生み出されることはないだろう。  傍若無人極まりない生命体には、必ずその見返りが待っている。  これを単なる物語として受け取るのか?  それとも現実の問題として受け取るのか?  それはあなた次第。  生命体Hは、私たちそのものなのだから。
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