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あの人に伝えるために
ウツだったある日
腹がひどく痛んだ
眠っても何度も目が覚めた
通院日に医師に相談したが
処方された薬は効かなかった
内科を受診したら
すぐに精密検査の予約が入った
もしかしたら
不治の病ってやつ?
僕はパアッと明るい気分になった
ーー解放されるかもしれない
だが
結果は
健康体だった
担当医師の笑顔に
僕は絶望していた
ウツだったせいだろう
『不治の病ではないと判明したので
さようなら』
そんなメモを書こうとしたとき
ふと
忘れ物に気づいた
聖書のなかの
唯一の救いについて
伝えたい人がいた
言わなくては
あの人に
「神様だって人を殺している
聖書を読めば明らかだ」と
聖書は神からの手紙だ
嘘ではないはずだ
読めば書いてある
神様だって人を殺しているんだ
聖書の唯一の利点は
特定の人たちの
心の慰みになることだ
神様だって人を殺している
ひどい言葉だ
だけど
ただ苦しんで
自分を責めている人の
休み場にならないだろうか
心の耳の 耳栓にならないだろうか
いつかは
道をつけるかも知れない
神様だって人を殺している
聖書のなかに
唯一見つけた
聖句よりも強い事実
あの人への贈り物
2024年5月24日
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