俺は地球防衛軍

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本部のお偉いさんが言っていた。 『最近は、怪獣が強くなってきた』と。 確かに、最近のギャラクシィマンの戦いを見ていると、だいぶ苦戦しているようにも見えた。 これまで、登場してからものの数分で怪獣を倒していたギャラクシィマンだったが、最近は30分以上も戦っているときがある。 どこぞの特撮でやっていたヒーローのように時間制限はない。 ギャラクシィマンと怪獣は、どちらかが死ぬまで、または逃げ帰るまで戦い続ける。 その戦いが長引くということは、それだけ被害に遭う地域・建物・人が増えていくということ。 「怪獣が力をつけてきてるなら、お前もパワーアップしろよな、ギャラクシィマンさんよ……。」 この日も、異形の怪獣相手に四苦八苦しているギャラクシィマンを見ながら、俺は深い深い溜息を吐いた。 この日は、怪獣を倒したのはギャラクシィマンの光線ではなく、我が地球防衛軍が新開発した新型水素爆弾だった。 ギャラクシィマンは必死に戦い、ようやく怪獣の弱点を露出させたところで動けなくなっていた。 その弱点めがけ、ドーン! 棚から牡丹餅。そう言ってもおかしくない、地球防衛軍の勝利だった。
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