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「総員、4班に分けて住民たちの避難誘導にあたれ! いつまでもヒラに言いたいこと言わせていて良いのか?」
俺の叫びが真っ先に届いたのは、隊長だった。
歯を食いしばり、必死に立ち、目の前の絶望を振り払うように隊員たちに叫んだ。
(なんだよ……俺とそう変わらねぇじゃねぇか……)
心の中で悪態をつきながらも、俺は正直嬉しかった。
非力で無力な人間にだって、出来ることはある。
それを、いまこの場で示してやろう。
そんな気持ちが、隊員たち皆に伝染した。
次々と声を上げ、住民たちの避難誘導に当たる隊員たち。
住民たちも、そんな隊員たちに心強さを感じたのか、ゆっくりながらも誘導に従っていく。
「急げ! 怪獣に気付かれる前に逃げるんだ! 今ならあのヒーローさんがアイツらの気を引いてくれてるから!」
あとは、怪獣4体相手に、ギャラクシィマンがどう立ち回ってくれるか。
圧倒的な劣勢。
苦戦を強いられているギャラクシィマンが、どのくらい耐えられるのか。
そして、どう援護すればいいのか。
地球防衛軍は正念場を迎えていた。
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