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時計が、日常が、私を置いて進んでいく。
あの日の思い出だけ色褪せて
私の中の君が霞んで
君の中から私が消えていって、
照れた時、頭を搔く癖が好きだった。
怒った時、困ったように眉を下げるのが好きだった。
運動神経抜群な所、些細なことをメッセージにくれたこと、可愛いって言ってくれたこと、デートの時、さりげなく手を繋ごうとして失敗したことも、全部、大好きだった。
君の横顔が、声が、表情が、行動が、
ううん、君の全てが
私にとっては、幸せだったのに──
いかないで、どこにもいかないで
そんな言葉も、届かないなんて
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