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『はぁ… 』
俺は高くそびえ立つ門を見上げた。
なんで門がこんな無駄にでかいんだ?しかも装飾まで凝っていてすごい量の金がかかっていそうだ。
そんな門を見ながら時間を潰していると、
「おーい、アンタが転入生であってるかー?」
門の内側からとても整った容姿の青年が声をかけてきた。
『あぁ。京極 隼人といいます。よろしくお願いします』
とりあえず怪しまれないように軽い自己紹介をしておく。
「っお、おう。じゃあちょっとまっててや、門開けるわ。」
俺が声を発してから固まっていた青年が少し頬を染め、はっとしたように動き出した。
あー…これは俺の容姿と声のせいかもしれないな、
前々から周りの奴らに、色気がどうとかフェロモンがどうとか言われてたから分かる。
俺は多少見た目と声が良いらしい。
男子校だからと油断していたがここでも気をつけなくてはいけないのか、と思うと少し先が思いやられる。
そういえば今まであってきた友達の中でめんどくさい感じだったのは女よりも男の方が多かったな。
あーもう疲れてきた。
少しして開いた門から中に入り、先程の青年と目を合わせる
「改めて、初めまして!やな。俺はここ青陵学園の、風紀委員会副委員長の桜木 悠、2年やから先輩やけど全然タメで喋ってな!」
青年をちゃんと見ると、ウェーブにセットされた茶髪にポンパ、髪と同じ色の目でスタイルもよく、どこかでモデルをしていると言われても全く驚かないくらいの整った顔面の青年だった。
にしても、関西弁で明るい感じの性格なのとセットされた茶髪茶目なのが関係してるのか一見チャラく見えるな。
『初めまして。敬語は苦手だから助かる。2年で副委員長なのか、凄いんだな。』
俺が自分から絡みに行くのが得意では無いから、こういうフレンドリーな人はとても助かる。
「っいやー。まぁ頑張ってるから褒めて貰えて嬉しいわ!」
俺が言った言葉に対して少し頬を染めてはにかむように笑う
「あ、せや。理事長室に向かいながらになるんやけど色々と注意事項的なん伝えていくな?」
『頼む』と相槌を打ち、話しながら校舎の方へ歩いていく。
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