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「あ!そうだったね?ごめんごめん笑
じゃあ早速だけどこの学校に同性愛が多いっていう話は聞いたかな?」
俺はひとつ頷いて肯定を示して話の続きを促す。
「うん、だからね?所謂顔のいい子たちはとても人気があって、ランキングの順位で生徒会や風紀委員会の役員になったり、親衛隊というものが出来たりするんだ。」
「…ランキングとはどんなものだ?」
役員は普通立候補や推薦、の後に投票だと思っていたがこの学園はなかなか毛色が違うらしい。
「まぁ気になるよね。抱かれたいランキング 通称タチランキングと、抱きたいランキング 通称ネコランキングの2つの順位で決まるんだ。」
……は?
色々下品なのは100歩譲って置いておくにしてもそんなランキングで役員を決めて成り立つのか??
この学校色々大丈夫か?
「…克巳さん。…色々聞きたいことはあるが、役員がその決まり方で成り立っているのか?」
「そう思うよね。でも意外と大丈夫なんだ。
この学園は社会の中でも所謂上流階級のご子息たちが通っていて、その後子息たちは立場の面から見た目などには気を使っている子が多くてね。
しかも立場もあるから慕われやすい。だから意外と上手く回っているんだよ。」
…正直理解はできても選び方にメリットは感じないな。
まぁ問題がないならいいか。
「なるほどな。問題がないなら大丈夫だ。
それで、親衛隊というのはなんだ?」
さっき聞いた話の中で分からない単語についてたずねる。
「うん。親衛隊っていうのは、その人気のある生徒に付く所謂ファン的なもので、
隊長と副隊長と隊員10名の最低12人が揃って、本人と風紀委員会に申請を出して初めて認められる組織なんだ。」
なるほど?そんな組織ができるほどの人気を持った生徒がいるってことか。
「それで、親衛隊に入る殆どの子は恋心からだからお互いが近づきすぎないように牽制しあってたりするんだ。
だから、親衛隊持ちの子と距離が近かったりするとリンチや強姦といった方法で制裁を加えることが、悲しいことながらあるんだよ。」
思わず眉を顰める。恋心というところから少し予想はしていたが思っていた以上に酷いな。
「酷いな。それで?それを聞いた俺にどうしてほしい?」
「隼人くんは正直、近づいても怒られるよりも喜ばれる方が多いとは思うんだけど、
やっぱり好きな人を取られちゃうって危惧してなにかやらかす子はいるかもしれないと思ってね。
だから、知っておくだけ知ってもらっとこうと思ったんだ」
怒られるのはさっき聞いてわかったが、喜ばれる方が多いのはなんでだ??
「なるほどな。だがその、喜ばれるとはなんだ?好きな人に近づかれたら嫌なだけじゃないのか?」
「えっとね。中には美形と美形の子が仲良くしているのを見るのが好きって子が結構いてね?
まぁ詳しくは後で教えるけど、隼人くんだと喜ばれると思うんだ。」
まぁアイドルのようなものとして見ているってことなのか?
なるほどな。
そういう奴が結構いるなら思っていたよりかは色んなやつと仲良くなりやすいかもな。
「そうか、この顔面に感謝しなくちゃな。それで、他にはどんな説明が?」
思っていたよりも濃い学園だからもっと聞かないとかないと何かやらかしそうだな。
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