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私のおばあちゃんは魔女だった。
ルウにそれを教えてくれたのは、となりに住む友だちのケントだ。ケントの家にお邪魔した時、ふと絵本を手に取ったのがきっかけだった。
ピンクのドレスに身を包む女の子。その子をじっと見つめている、黒いドレスのおばあさん。
おばあさんは、びっくりするくらいルウのおばあちゃんと一緒だった。黒いドレスを着ていることや、かぎ鼻、ぎょろっとした目、それから、ルウ以外の家族やお友だちが一人もいないことまで。
家に帰って、ルウは尋ねた。
「ねぇおばあちゃん。おばあちゃんって本当は魔女なの?」
驚いたことに、おばあちゃんはうなずいた。
「そうだと言ったら、どうする?」
それからだった。
次の日からルウは、家から一歩も出られなくなってしまったのだ。
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