ある鳥の物語り

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歌を歌うことを忘れた鳥のことを思い出した。 僕の鳥。 あんなに綺麗な歌声を、誰が封印したの。 そんなとき歌歌いが来て、歌を歌った。 それを聞いて僕の鳥は口をぱくぱくさせる。 歌歌いは旅をしていた。 かつて出会った鳥の物語り。 その目は、口をぱくぱくさせている鳥を捕らえている。 その姿は、その鳥に似ていると思った。歌の中のその鳥に。 けれど、目の前にいるその鳥は、哀しさがその目に宿り、あの鳥は何かを探していた。 歌歌いは歌う。その鳥を。 新たに綴る物語りを加えて。
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