くらくら

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背高いんだなぁ。なんセンチあるんだろう。180くらい?菖くんより、ちょっと高いのかな。 只今、平静を保つために、なるべく他のことを考えています。 髪も、金髪じゃなくなってる。あやちゃんの黒髪見たの久しぶりだ。かっこいい。 ソファの下で体育座りをして、膝に顔をのせる。顔を倒すと、鎖骨の下まで伸びた髪が視界を邪魔するから耳にかける。 入学と同時に染めたチョコレートブラウンは私のお気に入り。 キッチンに立つあやちゃんをぼーっと盗み見た。 ……落ち着かない。 「———さく、」 …あやちゃんて、高校からずっとひとり暮らしなんだよね。 「いさく」 横顔、きれー…。 「一咲」 「はいっ(〜〜〜びっ、くりした)」 声のする方に向けば、あやちゃんが私に視線を合わせて屈んでいた。俯いた私を端正な顔が追いかける。 黒縁の瞳とぶつかると、私を囲むようにはらはら星屑が舞う。 「大丈夫か?」 反射的に頷いてしまった。三回も。 ほんとは、だいじょばないです。
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