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♯ 11

桃亜「 どうだった昨日、詩達も吹奏楽部入ったんだろ ? 」

狼架「 どーもこーもねぇよ、只荒らして帰ってったわ 」

桃亜「 あ、やっぱ ? 」

桃亜「 彼奴等御前に懐いてっからなー、昔からは考えられねぇけど 」

桃亜「 まあでもおもしれーじゃん、ヤローばっかの吹奏楽部ってのも 」

兎衣「 どこがだよ 」

狼架「 つーかもう来ねぇだろ、彼奴等の悪ノリだし 」

・

詩「 よーろか、来るのおせぇぞー !! 」

燈矢「 七瀬さんは一緒じゃないんでィ ? 」

狼架＆兎衣「 ｽﾞｺｰｯ 」

狼架「 なんッでまたいんだよ御前等 !!!! 」

伊那「 つれねぇなぁ 」

詩「 俺等吹奏楽部入るって云ったじゃん !!! 」

兎衣「 御前等楽器やる気ないだろ !!!! 」

狼架「 悪ノリもいい加減にしやがれ !!!! 」

詩「 うん、まあ楽器はあんまやらねぇけど 」

狼架「 あ" !?!? 」

詩「 ぶちょーに聞いたとこ、大会 ? とかは俺等居なくても出られんだろ ? 」

詩「 要は廃部免れる為に人数必要なだけで 」

詩「 そこで俺は考えた、最初は完全悪ノリだったけど 」

詩「 俺等の名前だけ吹奏楽部に貸してやるよ !!!! 」

伊那「 俺そんな話知らないんだけど 」

燈矢「 俺もでィ 」

風雅「 な ... 何がなんやら ... 」

詩「 どーせ俺等部活なんか入る予定もねーし !!! 」

詩「 七瀬さんも悲しませないで済むし !!!! 俺天才 !!!! 」

狼架「 お、御前等 ... 」

兎衣（ 見事に七瀬の作戦にハマったな ... ）

詩「 でも燈矢、狼架を扶けたいって云ってたよー ? 」

燈矢「 ... んなこと云ってないでィ 」

伊那「 云った云った 」

詩「 友情あっついねー !!! 」

燈矢「 黙れ餓鬼 」

詩「 誰が餓鬼だってぇ !?!? 」

燈矢「 御前以外誰が居るんだよォ 」

詩「 御前こそツンデレがすぎる !!! 素直になれよ !!!! 」

狼架「 おい御前等 !!! 暴れんなら他所でやれ !!!! 」

ﾊﾞﾝｯｯ

詩「 ... え ... 誰 ... 」

「 ... こんなことだろうと思った 」

風雅「 教頭 !?!? 」

狼架「 げぇッ !? 」

兎衣「 ｳﾞｰｯ ... 」

「 来てみて正解だった、御前等のような奴が真面目に部活なんてやる訳
　 ないだろうからな 」

「 何だ ? 此処を喧嘩場にでもするつもりか ? それともサボり場か ? 」

狼架「 あ" ? 」

風雅「 ちッ、違うんです ! ただ此れはじゃれ合ってただけで ... 」

「 言い訳はいらん 」

「 こんな巫山戯た部、私は絶対認めん 」

「 校長だってこの有り様を見れば、考えを改めてくれるだろう 」

「 すぐ報告して対処でも ... 」

ﾊﾞﾝｯ

狼架「 勝手に真面目じゃねぇとか決めつけんなよ 」

狼架「 巫山戯る為にわざわざ部になんか入るか 」

「 ふん ... だったら証拠を見せてみろ 」

伊那「 証拠 ... と云うと 」

「 御前達が真面目に吹奏楽をやってるという証拠をだよ 」

「 今演奏してみてくれるか ? 」

風雅「 そッ、それは無理です ! まだなんの曲をするかも決めてないのに ... 」

風雅「 それに曉はまだ初心者で ... これから練習してくんです !!! 」

「 ... ふん 」

「 だったら一週間だ 」

「 一週間で私が納得するような演奏をしてみせろ 」

「 もし出来たら認めてやってもいいかね 」

風雅「 そ、そんな ... 」

「 無理なら構わん、私だって時間の無駄は避けたい 」

兎衣「 ﾑｶｯ 」

兎衣「 上等だよ一週間で納得させて ... 」

魁里「 一ヶ月 」

「 !? 」

吹部「 !? 」

魁里「 せめて一ヶ月頂けませんか ? 」

風雅「 七瀬 ... ! 」

「 ... 君は ? 」

魁里「 申し訳ありません、横から口出しして 」

魁里「 ジブンも吹奏楽部なものでして 」

「 !? 」

魁里「 確かにウチの部はメンバー的に少々ヤンチャなので、先生が心配
　　　 されるのもよく判ります 」

魁里「 ですが部活動に対しては真剣に取り組むつもりです 」

魁里「 一週間もあれば簡単な曲ならすぐに演奏できてしまいますが ... 」

魁里「 教頭先生はそれじゃ納得して頂けませんよね 」

魁里「 ですから一ヶ月 」

魁里「 一ヶ月頂ければ教頭先生だけではなく先生方全員 」

魁里「 なんなら全校生徒に認めてもらえるような演奏をしてみせます 」

風雅「 ﾌﾞｯ 」

風雅「 ちょッ、七瀬 !?!? 」

魁里「 その時は快く、吹奏楽部のこと受け入れてくださいね ? 」

「 ... は、ははッ 」

「 ははははッ、全校生徒 !? いいだろういいだろう !! 」

「 そんなことが出来たら勿論認めてやる !!! 」

「 1ヶ月後が楽しみだな 」

ﾊﾞﾀﾝｯ

風雅「 なッ、なッ 」

風雅「 七瀬さん !!!! 何云ってんの !?!? なんであんなこと !!! 」

魁里「 だってあの教頭完全に吹奏楽部のこと潰す気だったでしょう 」

魁里「 だったら中途半端な演奏を教頭1人に聞かせたところで
　　　 結局は『 納得行かない 』と云って潰されるのがオチです 」

魁里「 それより圧倒的な演奏を沢山の方に聞いて貰って、
　　　 認めざるを得ない状況にした方がいい 」

風雅「 か、簡単に云うけどさぁ ... 」

風雅「 曉の楽器・ホルンは世界で1番難しい楽器なんだよ !?!? 」

風雅「 高度な演奏をする為には最低でも半年は ... 」

魁里「 すみませんセンパイ、僕が深く考えず彼等を部に招いて
　　　 しまったので ... 」

魁里「 全ては僕の責任です 」

詩「 あー、なんか逆に傷つくなぁ ... （泣） 」

狼架「 ｷﾞｯ 」

詩「 ひぃぃぃッ !!! 」

伊那「 相変わらず圧と殺気がえげつないなぁ 」

燈矢「 流石でィ旦那ァ 」

詩「 ろかくん ... 」

詩「 すまんッ !!!! 」

狼架「 っざけんな詩 !!! 」

風雅「 一ヶ月 ... 」

狼架「 よッ、要はあれだろ !?!? 」

狼架「 俺達はもう演奏技術は身についてんだし !!! 」

狼架「 詩がホルンうまくなりゃいいってことだろ !? 」

風雅「 ... 神楽 ... 」

魁里「 でも指導は誰がするんです、ホルンの経験者居るんですか ? 」

「「 ... あ 」」

兎衣「 嗚呼、それなら俺の知り合いにいい奴が ... 」

・

~ ♬

？「 ふぅ ... 」

？「 喧嘩終わりに人間ピラミッドの上で吹くホルンは最高だなッ（ﾆｺｯ 」

「 く ... 」

「 狂ってやがる ... 」

「 " 八神羅夢 " ... この狂人が .... 」

羅夢「 ﾆｨｯ 」

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