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♯ 18
魁里「 __ 違う ! 一拍早い ! 」
魁里「 今度は遅い ! 」
詩「 ... も、もう無理 ... 」
詩「 何処にどう入ればいいか全然判んない ... 」
燈矢「 俺もなんか判んなくなってきたィ ... 」
狼架「 気持ち悪ぃ ... 変な音聞きすぎて ... 」
兎衣「 それな ... 」
魁里「 ッ ... も、もう一度最初から ! 」
魁里( なんで ... ? 合うどころかどんどんばらばらになってきてる ... )
風雅「 七瀬 ! もう少しで8時になるから片付けなきゃ ... ! 」
風雅「 鍵かけられちゃう ... 」
魁里「 え、あ ... 」
... しーんっ
狼架( ... 周りと音合わせんのって ... こんなに大変だったのか ... )
狼架( ずっと1人で吹いてきたから判んなかった ... )
___ 「 吹奏楽部 ? 」
・
「 嗚呼、楽器演奏する部 ? 」
「 おう、星宮の吹奏楽部は俺が作ったんだぞー、凄いだろ ! 」
「 別に興味ねーしそんなモン ... 大体なんで人集めてやる必要あんだよ
1人で吹きゃいーだろ 」
「 判ってねぇなぁガキンチョめ ! 」
「 ちげぇんだよ全然、1人で演奏する楽器の音と 」
「 同じ時間を共に過ごす、仲間達と演奏する音ってのは 」
「 全然違うんだ 」
「 それぞれに良さがあるが ... 仲間達と演奏して出る音は絶対に1人じゃ
出ねぇ音だからな ! 」
「 そりゃもういいぞー !! 」
・
狼架( ... 仲間達と演奏する楽器 )
狼架( 確かに1人じゃ出せねー音だったけど ... 先刻のバラッバラな音は ... )
「 同じ時間を共に過ごす仲間達と ___ 」
狼架「 ... 」
詩「 ね、ねえぶちょー、大丈夫かな ? 」
詩「 今日びっちりやってて三行しか進んでないんだけど ... 」
風雅「 ま、まあ合わせるの初めてだったし ... 」
風雅「 チラッ ... 」
魁里「 ... 」
風雅( ... 七瀬もきっとどうすればいいのか判ってない... )
風雅( リズム合わせる ... 僕の時はどうだっけ ... )
風雅( センパイならこういう時 ... )
「 風雅 ! この後皆で __ 」
風雅「 ! 」
風雅「 あっ、あのさっ !! 」
「「 ? 」」
風雅「 良かったらこれから皆でご飯食べに行かない ... !? 」
風雅「 みっ、皆でっ ! 」
燈矢「 ... いいでィ、姉さんに飯いらないってLINEしとく 」
詩「 いーねいーねっ 」
羅夢「 何処行くー ? 」
伊那「 ... うん、今日彼女との約束は11時からだね ! 間に合う ! 」
伊那「 OK、行こ ! 」
兎衣「 今日も遊ぶの ... 」
伊那「 当たり前でしょ ~ 」
狼架「 御前みたいな奴世界中探してもそうそう見つからんぞ ... 」
燈矢「 彼女って ... 別れたんじゃねぇのかィ ? 」
伊那「 別れてまた出来てまた別れて今の彼女 」
詩「 そんな取っ替え引っ変え ... 」
伊那「 俺悪くないでしょ、あっちから来て勝手にどっか行くんだから w 」
兎衣「 ほんとモテるよね 」
狼架「 性格こんななのに 」
魁里「 ... 僕は遠慮して ... 」
風雅「 あっ ... 」
ガッ
魁里「 ! 」
燈矢「 ... 偶には御前も付き合えィ 」
魁里「 ... え 」
風雅「 ! 」
燈矢「 ほら行くぞ 」
ズルズル
魁里「 は !? え、ちょ ... 」
詩「 わーい !!! 飯飯ー !!! 」
風雅( 一ノ瀬 ... ! )
狼架「 ... 何あれ自慢 ? 」
兎衣「 うざ 」
羅夢「 こりゃ面白い 」
兎衣「 何が 」
風雅「 ほ、ほら行くよ ! 」
・
詩「 うおーっ !? すっげぇいい匂い !!! 」
魁里「 ... キョロ 」
狼架「 ... 何御前、お好み焼き初めて ? 」
魁里「 なっ ... んな訳ないでしょ !? 」
狼架「 ... 」
風雅( 初めてなんだ ... )
「 はいっ !!! チーズめんたい !!! 」
「 後は明太マヨチーズ、マルゲリータ風 ... 苫東お好み、スタミナ、
んでモッツァレラね !! 」
羅夢「 うおーっ、最強の組み合わせ !!! ✨ 」
詩「 早く焼こー !!! 」
魁里「 ? スッ 」
詩「 え、もしかして七瀬作ってくれるの !? 」
魁里「 えっ !? 」
伊那「 女子の手作りお好みかぁ、お子ちゃまには早いんじゃない ? 」
詩「 誰がお子ちゃまじゃ屑野郎 ... 」
羅夢「 そこらのヤローが焼くよりうめーだろうなぁ 」
魁里「 ... 」
しん ...
風雅( あわわわ ... )
詩「 ... あれ ... ? 」
風雅( 「 やり方判らないなら俺がやるよ 」って云ったらプライド傷つく
かな ... )
風雅( ど、どうしよう ... )
詩「 あ、ごめん嫌だった ... ? 悪い押し付けて ... 」
羅夢「 嫌ならジブンで焼くし大丈夫だろ、な ? 」
伊那「 うんうん 」
魁里「 ... 」
兎衣「 ... 云わないの ? 普段の狼架ならはっきりいいそうなのに ... 」
狼架「 ... 否 」
狼架「 流石に俺もそんな阿呆じゃねぇよ 」
燈矢「 ... できねーならできねーって云えィ 」
魁里「 ! 」
狼架「 ... ほらな 」
兎衣「 嗚呼、成程 」
羅夢「 ほぉ ... 」
燈矢「 判んねーなら判んねーって云えよ、誰も怒りゃしねぇんだから 」
ガンガンガンッジュージューッ
詩「 あ、そっか !? 七瀬さんお好み焼き初めてだった !? 」
伊那「 ごめんねぇ、気づかなくて 」
羅夢「 すまん、判らんかった ... 」
兎衣「 羅夢は判ってて遊んでたでしょ 」
羅夢「 否ほんとに判んなかったの !!! 」
風雅「 ... 七瀬 」
風雅「 お好み焼きだけじゃなくて ... 部活もそうだよ ? 」
ジューッ
風雅「 ... 七瀬はレベル違いで上手いし経験もあるけど 」
風雅「 だけど完璧で居る必要はないっていうか ... 」
風雅「 俺とかじゃ頼りにならないと思うけど、でも 」
風雅「 どうすればいいか判んない時とかは 」
風雅「 1人で解決できない時は ... 皆で考えよう 」
魁里「 ! 」
燈矢「 ... お、そろそろ食えるでィ 」
伊那「 おー、美味そう 」
魁里「 完成 ... ? 」
狼架「 嗚呼、後はソースとか好きにトッピングしろ 」
詩「 ソースとマヨネーズかけたら美味しいよッ !! 」
燈矢「 スッ 」
魁里「 ! 」
燈矢「 ん 」
魁里「 ... スッ 」
羅夢「 こうやって食べんの、青のりとか鰹節かけて食べても美味いぞ 」
魁里「 ... じ、じゃあソースとマヨネーズ ... 後青のりを ... 」
羅夢「 ん、りょーかい 」
サッサッ
羅夢「 ほい 」
魁里「 ... ゴクッ 」
魁里「 パクッ 」
魁里「 モグモグ ... 」
詩「 どう ? 」
魁里「 ... 美味しい ... 」
燈矢「 たりめーだろィ、俺が作ったんだから 」
魁里「 ... 」
「 出来ない判らないなんて許されません 」
「 判んねーことは判んねーって云えよ 」
「 1人で解決できないことは、皆で一緒に考えよう 」
魁里「 ... ぼ、僕 ... 」
魁里「 どうすれば皆が合わせられるようになるのか 」
魁里「 ... お、教え方が判りません ... 」
狼架「 ... 」
燈矢「 ... 」
兎衣「 やっと云ったな、本音 」
魁里「 ... ぼっ、僕が物心ついたぐらいには当たり前に出来てたしッ 」
狼架「 ッ御前はそういう一言が余計なんだよ !!! ほんと可愛くねぇ !!! 」
魁里「 本当なんだからしょうがないでしょ !?!? 合わせ方が判らない意味が
判らないのよ !!! 」
狼架「 御前だって楽器以外じゃ周りに全然合わせれてないだろ !!! 」
魁里「 なっ、んだとぉ !?!? 」
風雅「 まっ、まあまあ2人共っ !!! 」
兎衣「 ... 話し合おう、皆で 」
狼架&魁里「 ... 」
詩「 ... 合わせ方、かー 」
伊那「 今の俺等じゃ全員で合わせるってハードル高ぇんじゃねぇかな 」
風雅「 どういうこと ? 」
伊那「 否ほら、本番は俺がドラムとボーカルやる訳じゃん ? 」
伊那「 バンドはドラムとボーカルでリズム取ってるから合わせやすいん
だけど ... 俺も今ドラムズレ気味だから 」
伊那「 だから全員で合わすより、誰かに合わす方が良いんじゃないかなー、
なんて 」
燈矢「 成程 」
狼架「 んじゃ御前等俺に合わせろ 」
詩「 なんで !? 」
兎衣「 知らないの、世の中全て狼架なんだよ ? 」
羅夢「 何云ってんだ御前 」
伊那「 ほんと狼架のこと大好きだねぇ w 」
魁里「 ... 」
伊那「 で、合わせれそうなリズムある ? 」
詩「 俺手拍子とかなら合わせれそう 」
風雅「 あ、じゃあ最初手拍子だけでリズム合わせる練習してみる ? 」
魁里「 ... フッ 」
「 楽しそうだねー学生さん ! ほら特別サービスデラックスお好み !! 」
羅夢「 うおおーっ、やりーっ !!! ばーちゃん最高ッ !!! 」
詩「 ありがとーっ !!! 」
« おまけ »
風雅「 よかったら七瀬もお好み作ってみたら ? 」
魁里「 ! 」
風雅「 そうそうそうやって ... あっ、ちがっ !! 」
詩「 七瀬さん、それまだっ !! 」
狼架「 てめー土手決壊してんじゃねーか !!! 」
燈矢「 此方焦げてんでィ 」
ギャーギャーッ
魁里「 ___ 完成 ... 」
狼架「 ド下手くそ 」
魁里「 ガーンッ 」
狼架「 もういいてめーは黙って食ってろ !!! 」
魁里「 なっ、一ノ瀬が作ったのと何が違うの !?!? 」
狼架「 その違いも判らん奴にお好み作る資格はねぇ !!! 」
風雅「 まあまあ !!! 」
七瀬は手先が不器用
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