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♯ 24

「 ＿＿ 何の為に吹くのか 誰に届けたい音なのか 」

" 吹奏楽部 "

ｽｯ ...

狼架「 ... 」

詩「 でさー ｗ 」

伊那「 えなにそれさいこー ｗ 」

燈矢「 ! 」

狼架「 ... 」

伊那＆詩＆燈矢「 ... 」

伊那＆詩＆燈矢「 ﾌｯ 」

詩「 よーっすろかっ !!!!（ ｶﾞｯ 」

伊那「 何ぼーっと突っ立ってんの ~ ? 」

燈矢「 さっさと中入ろうでィ 」

狼架「 いってぇなつーか朝からうっせぇな !!!! 」

伊那「 やだーっ、ろかちゃんこわーいっ 」

狼架「 屑男が云うな 」

燈矢「 狼架って朝機嫌悪いよな 」

狼架「 低血圧なんだよっ !!! 」

ｶﾞﾁｬｯ

詩「 あっ、七瀬さんおはよー 」

伊那「 わぁ、もう全部楽器用意されてる ~ 」

魁里「 今日一寸早く着いたから 」

詩「 わーありがとう七瀬さんっ !!!!（ ｷﾞｭｯ 」

魁里「 ち、一寸 !! 」

燈矢「 ... 」

伊那（ ありゃりゃ ... ）

狼架「 誰彼構わず抱きつくの辞めろよ御前 」

伊那「 ほら、離れましょーね 」

詩「 えー、いーじゃん別にっ !!! 」

詩「 同じ吹奏楽部の仲間なんだから 」

魁里「 ! 」

「 同じ吹奏楽部の仲間なんで 」

魁里「 ... 」

狼架（ や、やべぇ、燈矢の殺気が ... ）

燈矢「 ... 」

伊那（ 限界突破してる ... ）

狼架「 と、兎に角練習だ練習 !!! 」

伊那「 そ、そうだねぇ 」

ｶﾞﾁｬｯ

風雅「 あれっ !? 」

風雅「 もう来てたんだ !? 今日早いね !! 」

狼架「 おう 」

詩「 おはよーふーがセンパイ 」

魁里「 おはようございます 」

燈矢「 おはよーっす 」

伊那「 俺等も今来たとこ ~ 」

詩「 もう準備カンペキだよっ !!! 」

燈矢「 七瀬がやってくれたんだろィ 」

狼架「 さっさとやろーぜ 」

兎衣「 お、遅れたっ ... 」

伊那「 遅いぞ兎衣 ~ 」

兎衣「 黙れ屑っ ... 」

伊那「 朝会って第一声がそれって酷くない ? 流石に傷つくよ ? 」

風雅「 ... そうだね !! 」

風雅（ 皆が吹奏楽部に集まった理由は きっとそれぞれ違うけど ）

風雅（ 演奏する理由はきっと1つだ ）

・

＿＿＿ そして

遂に本番当日の朝が来た

風雅「 楽器はジブンで運ぶことになってるから 」

風雅「 各自ジブンの楽器と譜面台を持って体育館に移動 」

風雅「 朝会始まるまで マイクとか並びとか調整したりして 」

風雅「 通しで1回か2回リハしよう 」

詩「 うおおおっ、やべぇっ、緊張感半端ねぇっ ... 」

伊那「 俺昨日全然寝れなかったよ ... 」

燈矢「 と、取り敢えず楽器運ぶ ... 」

燈矢＆魁里「 ﾊﾟﾁｯ 」

燈矢「 ... ﾌｲｯ 」

魁里「 ち、一寸 !!! 」

燈矢「 ん ? 」

魁里「 と、トランペットと譜面台のほうが重いし運ぶの大変なんだからっ 」

魁里「 あんた此方運んでよ、僕フルート持ってくから 」

燈矢「 ... 」

燈矢「 俺持ったら傷付けっかもよ ? 」

魁里「 そしたら弁償してもらう 」

燈矢「 ... ﾌｯ 」

ﾀｯﾀｯﾀ

・

ｻﾞﾜｻﾞﾜ

「 ねぇ、例の吹奏楽部 VS 教頭って今日なんでしょ ? 」

「 え、あれほんとにやんの ? 冗談じゃなく ? 」

「 神楽とか暴れたりすんのかなー、ハタから見てる分には面白そー 」

「 てかなんで吹奏楽部 ? 」

詩「 あがががががっ ... 」

伊那「 ほ、本当に全校生徒居る ... 」

燈矢「 やべ、吐きそー ... 」

兎衣「 え、俺等まじで此処で演奏するの ? え ... ? 」

魁里「 情けないね、これぐらいでビビってどうすんの 」

詩「 いやいや無理っす無理っす 」

伊那「 狼架すげーな、超落ち着いて ... 」

伊那「 ねぇっ !!! 滅茶汗したたってる !!! 」

燈矢「 お、おい大丈夫かィ、脱水症状起こすんじゃねーの ... ? 」

狼架「 うっせ、久し振りにブレザー着たからくそ暑いんだよ !!! 」

伊那「 詩に至ってはもう駄目だ ... 」

詩「 あー綺麗なお花畑 ... あはは超かわいー ... 」

兎衣「 手遅れだ ... ! 」

狼架（ ... くそ、なんだこれ、手とかすげぇ冷てぇんだけど ）

狼架（ 心臓耳のあたりに移動してんだけど、死ぬのか俺 ）

狼架（ 先刻のリハーサル、マイクとか使ったら音全然違ぇし ）

狼架（ 周りの音の聞こえ方も違ぇし ）

狼架（ あ、やべ、なんか手しびれ始めてきた ... ）

（（ ... こんなんで演奏できんのか俺等 ... !!! ））

『 えー、ではこれより全校朝会を始めます 』

『 まずは校長先生より ... 』

狼架＆兎衣＆伊那＆燈矢「 ｶﾀｶﾀｶﾀ ... 」

風雅（ ＿＿＿ ... ど、どうしよう ）

風雅（ な、何か云わなきゃ ... !!! ）

風雅（ み、皆も凄い緊張してるっ ... 不安がってる ... 部長の俺が何か
　　　 云わなきゃ ... !!! ）

風雅（ でも一体何を云えば ... ）

魁里「 ... 」

魁里「 絶対大丈夫 」

風雅「 ... え ... 」

魁里「 何も緊張することないよ、皆がどんなに緊張してようが
　　　 頭真っ白だろうが ちゃんと 手が覚えてるから 」

狼架「 でも前は御前 ... 」

魁里「 " 今 " なら 」

魁里「 今の貴方達なら 絶対大丈夫 」

「「 ! 」」

詩「 七瀬さん ... !!! 」

魁里「 ま、大体僕が居るってだけで何も問題ないし 」

魁里「 あんた達がどんなに失敗しようが僕の演奏でカバーしてあげるから 」

狼架「 なんで御前はそういうっ ... !!! 」

魁里「 何か文句あんのビビリ 」

風雅「 ... 七瀬 」

魁里「 はい ? 」

風雅「 ごめん、ありがとう 」

風雅「 本当なら俺がしっかりしてなきゃなんないのに ... 」

魁里「 いえ、すいません センパイの立場を考えると余計な口出しかと
　　　 思ったんですけど 」

風雅「 いやそんな ... 」

魁里「 ... 」

魁里「 ... 僕前まで合奏って 一人のミスが全体のミスに繋がる怖いものだと
　　　 思ってました 」

魁里「 でも今は 」

魁里「 1人じゃ足りない部分とか 欠けてる部分を 助け合えるものなのかな
　　　 って思います 」

伊那「 良かった詩復活して 」

詩「 うん、でもやっぱブレザー落ち着かないよ ... 」

風雅「 七瀬さん ... 」

魁里「 僕楽器のことになると突っ走って周りが見えなくなるみたい
　　　 なんで ... 」

魁里「 センパイにはよく扶けられてますよ 」

風雅「 ! ... 」

『 えーでは続きまして 吹奏楽部の発表に移りたいと思います 』

「 お、きたきた !! 」

「 発表 ? 決闘じゃねーの ? 」

『 その前に発表に関して教頭先生よりお話です 『

『 ... えー、いつもなら此処で朝会を終わるんですが 』

『 今日は特別に 君達に見て判断してもらいたいものがある 』

『 吹奏楽部の存続を認めるかどうかだ 』

風雅「 準備しよう 」

風雅「 まず譜面台と椅子から 」

詩「 うぉぉ ... 」

『 約一ヶ月前、彼等は私とある約束をした 』

ﾀｯﾀｯﾀ

「 お、なんか出てきた 」

「 何あれ、あれで殴んの ? 」

『 その約束が果たせなければ、吹奏楽部は今日限りで廃部となる 』

『 ... そしてその約束とは 今日この場に居る全員を納得させる演奏を
　 すること 』

ｻﾞﾜｯ

『 私からは以上だ 』

「 え、なにそれ意味判んねー 」

「 つーか何 ? トランペットとかの演奏聞けってこと ? 」

「 喧嘩すんじゃねぇのかよつまんねぇ 」

「 否つーか神楽だぞ、演奏しねぇだろ 」

「 じゃあなんなのこれ 」

「 知るかよ つーかどうでもいいし吹奏楽部とか 」

桃亜「 ... 」

「 めんどくせぇつーかうぜぇ、早く教室戻りてぇ 」

「 それ、勝手にやってろよ 」

「 ﾆﾔｯ 」

ｻﾞﾜｻﾞﾜ

風雅「 じゃあ皆楽器持ってそのまま ... 」

詩「 なんか ... 俺等大分アウェイな感じだな ... 」

狼架「 別にいつものことじゃん 」

兎衣「 あーなんかすげぇ落ち着いてきた 」

詩「 ! 」

魁里「 寧ろ此方の方がやりやすい 」

詩「 ... まあそれもそっか なんか一気に楽になったわ 」

伊那「 俺も 」

燈矢「 同じく 」

燈矢「 どーせ最初から真面目に聞く奴なんていなさそーだし 」

燈矢「 思いっきり演奏しちまうでさァ 」

伊那「 もはや俺等に恥もプライドもねーしな !!! ｗ 」

風雅「 ... うん 」

風雅「 それに1人じゃないしね 」

「「 ! 」」

風雅「 ... よし 」

「「 行こう 」」

ﾀﾞｯ

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