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♯ 37
伊那「 ぶちょー、一寸俺等の合奏聞いてくれないっすか ~ ? 」
風雅「 え ? 」
燈矢「 昨日狼架ん家で俺等自分なりに強弱とか色々考えたんでィ 」
詩「 こんな頭使ったのこないだのテスト以来だぜ ... !!! 」
羅夢「 割と最近だな 」
魁里「 曉、一緒にチューニングするよ 」
詩「 大丈夫 ! 今日は1人でやる ! 」
魁里「 あ、そう 」
詩「 ~ 🎶 」
氷斗「 なんか今日は皆イキイキとしてるねぇ、何時にも増して 」
魁里「 チラッ ... ! 」
魁里「 泉センパイ、ネイル辞めたんですか ? 」
氷斗「 あー ... なんか印象悪いし ... サックスやるのにあの爪はやりにくい
からねぇ ~ ... 」
風雅&魁里「 ! 」
氷斗「 な、なんだよ 」
魁里「 いえ、センパイがちゃんと吹奏楽と向き合ってくれて嬉しいです 」
風雅「 ... パッ 」
狼架「 ~ ♪ 」
詩「 えーっと、風雪の基本の音 ... ~ ♬ 」
羅夢「 お、そうそうあってるじゃん 」
羅夢「 どしたんこの前まで魁里にサポートされなきゃ出なかったんに 」
詩「 えへへ ... 」
燈矢「 此処もう一寸強弱つけて ... 後此処は少し激しめにした方が雰囲気
出るかもな ...( カリカリ 」
伊那「 ダッ ... くそ、またミスったぁ ... 」
伊那「 えーっと、腕が絡みやすいから此処は要注意 ...( カリッ 」
兎衣「 此処は少し感情移入した方がいいかもな ... 此処は多分 ... 」
風雅( ... 皆が、自分で曲のこと考えて、練習して )
風雅( それぞれが楽器と1対1でしっかり向き合ってる )
風雅( ___ そっか )
風雅( 風雪の " 今の俺達のゴール " は此処だったんだ )
狼架「 ... てめー何1人でニヤニヤしてんだ気持ち悪い 」
風雅「 に、ニヤニヤなんかしてないよっ !! 」
・
" 流星女学院 "
「 彩羽 ! 」
彩羽「 由紀ちゃん 」
由紀「 こないだ云ってた関東・中国吹奏楽祭、やっぱり先生申し込んだって 」
彩羽「 えぇ ~ 、あのつまんなそうなコンクール ? 」
彩羽「 日程も全国のすぐ後だし、ろくな高校出ないでしょ 」
由紀「 まあいいじゃない 」
由紀「 1人勝ちも結構楽しいわよ 」
・
« 翌日 »
「 あら風雅、もう行くの ? 」
風雅「 学校行く前に一寸寄るとこあって 」
風雅「 ごちそうさま( ガタンッ 」
「 まさかまた部活関係 ? 」
風雅「 雅 」
雅「 いい加減辞めてほしいんだよね、男で吹奏楽とか 」
雅「 恥ずかしいから 」
「 こら雅 !!! 」
雅「 風雅が鳳じゃなくてほんとよかった、同じ高校なら耐えらんない 」
風雅「 あ ? 黙れこの糞兄貴 」
雅「 誰に向かって口聞いてんだ ? 雅お兄様、ほらどーぞ 」
風雅「 自意識過剰乙 」
雅「 ぶち殺すぞてめぇ 」
風雅「 上等だバット持って来い 」
雅「 表出やがれ 」
「 こら !!!! 」
「 あんたら2人はなんでそう ... 」
風雅&雅「 事実云っただけだし 」
風雅&雅「 ... あ" ? 」
「 もう !!!! ほら風雅は早く行って !!!! 」
風雅「 ... いってきまーす 」
風雅「 帰ってきたら雅がこの世から消えてますよーに 」
雅「 その言葉そっくりそのままお返しするわ 」
「 黙らっしゃい !!!!! 💢 」
「 ... 」
・
« KAMISATO »
風雅「 すみません朝早くから 」
静江「 いいさ、朝5時には起きてる 」
静江「 ほれ、其処にあるの全部楽譜だよ 」
風雅「 わ、凄い沢山 ... 」
静江「 吹奏楽祭用に合奏する曲探しに来たんだろ ? 」
風雅「 はい、いつも吹奏楽関連は七瀬に頼ってばかりだし 」
風雅「 神楽や皆も凄い頑張ってて ... 」
風雅「 ... だから俺も部長としてもっと頑張らないと ! 」
静江「 真面目だねぇ 」
静江「 あんまり方に力入れすぎるんじゃないよ ? 」
風雅「 ... 」
静江「 やりたいのは現代曲 ? それとも昔の曲かい ?( ガラガラ 」
・
風雅( ... なんで俺はすぐ真面目って云われるんだろう ... )
風雅( どうせ皆俺の中学時代を知ったら ... )
風雅「 ズキッ 」
風雅( ... まあいいや )
風雅( 考えても辛いだけだし )
風雅( それよりも、吹奏楽祭まで時間もない )
風雅「 パンパンッ 」
風雅( 気合い入れ直していかなきゃ )
・
« in 流星女学院 »
ワイワイ
彩羽「 ♬ 」
『 パラッパー 』
由紀「 何聞いてるの彩羽、 " ディスコ・キッド " ?( パッ 」
彩羽「 あっ 」
由紀「 スッ ... 」
由紀「 ... また " あの女 " の演奏 ? 何時まで姿を消した奴のこと追いかけてる
のよ、 " 楓月知晴の娘 " ともあろう人間が 」
彩羽「 もうっ、由紀ちゃんっ !!! 」
彩羽「 " 魁里ちゃん " は消えてなんかいない !! 」
彩羽「 きっと少しお休みしてるだけだよっ !! 」
由紀「 あーはいはい、でも全国を控えた今聞くべきなのはこの女の演奏じゃ
なく私達の ___ 」
彩羽「 由紀ちゃんだって魁里ちゃんの演奏聞けばすぐ虜になっちゃうん
だから !!! 」
由紀「 何回も聞かされたわよあんたに 」
彩羽「 録音じゃなくて生演奏 !! 生は録音の何億倍も凄いの !!! 」
彩羽「 私が初めて魁里ちゃんの演奏を聞いたのは、2年に一度行われる我が
楓月家と七瀬家の合同演奏会 !! 」
彩羽「 魁里ちゃんが小学4年生の時に演奏した " 走れメロス " 」
彩羽「 6年生の時の " マードックからの最後の手紙 " 」
彩羽「 中学2年生の時の " 祈りの鐘 " ... !! 」
彩羽「 どれもその年齢で演奏できるだけでも凄い曲なのに、魁里ちゃんの
演奏は涙と鳥肌が止まらないレベルだったわ !! 」
彩羽「 そして全国という大舞台でのあの伝説の " 失格演奏 " ... 」
彩羽「 あの演奏を最期にその後のことは一切発表されていない ... 」
彩羽「 ああっ魁里ちゃんっ !!!! 今何処に居るのぉぉぉぉ !!!!( ゴンッッ 」
由紀「 星宮高校に居るって( サラッ 」
彩羽「 ... え ? 」
由紀「 まあ単なる噂だから信憑性ないけど 」
由紀「 星宮高校の吹奏楽部に居るとか居ないとか ... 」
彩羽「 行きましょう由紀ちゃん今すぐ !!!!( ガシッ 」
由紀「 行くって何処に 」
彩羽「 決まってるじゃないっ !!!! 」
彩羽「 星宮高校吹奏楽部よっ !!!! 」
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