10人が本棚に入れています
本棚に追加
♯ 38
桃亜「 へー、そんじゃ風雪は一応無事終わったのか 」
狼架「 俺はまだ演奏納得出来てねぇけど 」
桃亜「 台詞だけは一人前だな 」
狼架「 おう !( キリッ 」
桃亜「 云っとくけど褒めてねぇからな 」
桃亜「 まー次の曲も頑張れ、んじゃまた明日 」
狼架「 おう 」
兎衣「 じゃあねー 」
狼架「 次吹奏楽祭の曲だな 」
兎衣「 ね、何演奏すんだろ 」
兎衣「 ていうか風雪より意味判んなかったら俺ハゲるかもしんない 」
狼架「 何云ってんだ御前、大丈夫か ? 」
兎衣「 通常運転なんでご心配なく 」
狼架「 ! 」
コソコソ
狼架「 !? ... なんじゃありゃ 」
由紀「 一寸あんた正気 !? この大事な時期に部活サボって他校に乗り込む
なんて !!! 」
彩羽「 大丈夫 ! 部長は私に激甘だからっ !! それよりっ ... 」
彩羽「 ほ、本当にこんなボロいところに魁里ちゃんが居るっていうの ... ? 」
兎衣「 此処に何か用 ? 」
彩羽&由紀「 ビック-ッ 」
彩羽「 え" ... 」
由紀「 あ" ... 」
狼架「 そもそも制服ちげぇじゃん、御前等何処の高校だよ 」
彩羽&由紀「 !!? ◯△☆☓ !!? 」
彩羽「 おお男っ !!! 男よっ !!! なんて野蛮そうな男なのっ !!! 襲われるっ !!!
( ボソッ 」
由紀「 落ち着いて彩羽っ !!! いざとなったら急所を蹴り上げるのよっ !!!!
( ボソッ 」
狼架&兎衣「 ? 」
狼架「 つか用ないならどけ、邪魔( ポンッ 」
彩羽「 ___ っっ 」
彩羽「 っぎゃぁあぁぁぁぁっっっっ !!!!!! 」
狼架&兎衣「 ビックゥッ 」
狼架「 な ... ん ... っ 」
彩羽「 い"やーっ !!!! 由紀ちゃんこの男私に触ったわ !!!! 汚らわしい !!!! 」
狼架「 汚っ ... !?!?! 」
兎衣「 なんなんだよてめーら !!! 云っとくけど狼架は案外女子力高いんだぞ !!!
消毒とか除菌シート持ち歩いてんだぞ !!!! 」
彩羽「 い"やぁぁぁぁ !!!! 不潔ぅぅぅぅ !!!!! 」
狼架「 なんでだよっ !!!!! 」
由紀「 大丈夫よ彩羽 !!!! ファブ◯ーズ持ってきたわ !!!! 除菌消毒は
バッチリよ !!!! 」
風雅「 ちょ、何事 !?( バンッ 」
彩羽&由紀( 男 )
燈矢「 おいなんでィ今の声( バタバタ 」
詩「 大丈夫ー !? 」
氷斗「 なになに、すっごい悲鳴聞こえたけど 」
伊那「 あれー、君達誰 ? 新入部員 ? 」
燈矢「 莫迦、そもそも制服ちげぇだろィ 」
彩羽&由紀( また男 ... !!! )
彩羽&由紀( 男だらけ ... !!! 此処は地獄なの ... !?!? )
魁里「 何やってるの皆 ... 」
彩羽&由紀「 !! 」
彩羽「 ... !!! ✨ 」
彩羽「 かっ、 」
彩羽「 魁里ちゃぁぁぁぁぁんっ ...( ダバッッ 」
魁里「 ... え ? 」
・
魁里「 ___ 楓月家の 楓月彩羽 ... さん ... ? 」
彩羽「 ... はい ... ♥ 」
狼架「 んだよ七瀬の知り合いかよ 」
魁里「 否 ... 名前は知ってるけど ... 」
由紀「 なんですって !? 彩羽がそれだけ貴方のこと ... 」
彩羽「 由紀ちゃんいいの !! 」
彩羽「 当時私恥ずかしくて ... !! 声かけるどころか魁里ちゃんとすれ違う度
顔隠してたから !!! 」
由紀「 知り合いじゃなかったのかよ !!!! 」
兎衣「 楓月 ... ? なんだそれ 」
羅夢「 七瀬祐菜に並ぶ実力者のクラリネット演奏家・楓月知晴の血筋だよ 」
風雅( 楓月家にも七瀬と同い年のお嬢様がいたのか ... )
風雅( なんか凄いなぁ ... )
魁里「 それで ... 僕に何か用が ... ? 」
彩羽「 ええ ... 噂で魁里ちゃんがこの学校の吹奏楽部に居ると聞いて
確かめに ... !! 」
彩羽「 星宮の吹奏楽部なんて聞いたこともなかったし 」
風雅「 グサッ 」
彩羽「 実際来てみれば野蛮な男共の巣窟で !!! 」
狼架「 あ" ? 」
彩羽「 部室も見たことない程汚い !!! 」
氷斗「 何この女 ... 💢 」
彩羽「 全国コンクールの後魁里ちゃんの身に起きたことは知ってるわ !!! 」
彩羽「 でもだからって魁里ちゃんがこんなところに居るなんて !!! 」
彩羽「 是非我が流星女学院に来て頂戴 !!!( ガシッ 」
彩羽「 こんなところで魁里ちゃんの才能を腐らす訳にはいかないわ !!! 」
彩羽「 私達と一緒に流星で吹奏楽やりましょうっ 」
魁里「 いえ結構です 」
彩羽「 グサッ 」
彩羽「 なっ ... なんっ ... 」
彩羽「 ハッ 」
彩羽「 もしかして魁里ちゃんあの野蛮な男共に脅されてるの !? 」
魁里「 え !? や ... 」
狼架「 彼奴殴っていーか 」
風雅「 こらえて ... !!! 」
狼架「 じゃあデコピン 」
彩羽「 そう ... そうなのね !? 酷いっ ... なんて最低な奴等なの ___ 」
魁里「 違うっ、そうじゃなくてっ 」
魁里「 僕は此処がいいのっ !!!! 」
「「「 !! 」」」
魁里「 ... ハッ 」
魁里「 カァァッ ... /// 」
彩羽「 ガーンッ 」
彩羽「 フラッ ... 」
由紀「 彩羽っ !!! 」
彩羽「 嘘よ ... 嘘 ... 信じないわ ... 」
彩羽「 魁里ちゃんは他の吹奏楽部を知らないからそんなこと云えるのよ !!! 」
彩羽「 うちの部の演奏を聞けば絶対うちで演奏したくなるわ 」
彩羽「 丁度よかった !!! 部長さん、来週の日曜日は暇ですか !? 」
風雅「 え、あ、はい ... 」
彩羽「 実は来週、流星の吹奏楽部と東京の強豪校である " 宵嵜 " 吹奏楽部とで
" 合同勉強会 " が開かれるんです !!! 」
彩羽「 是非魁里ちゃんと見学にいらしてください !!! 」
風雅「 ... 宵嵜 .. ? 」
彩羽「 ええ ! 場所も宵嵜高校で行います ! 時間は10時から 」
風雅「 否でもそんな急に俺等が行くのは ... 」
彩羽「 話は私がちゃんと通しておきます ! 」
狼架「 上等じゃねーか !!! 散々俺等のこと云いてぇ放題云いやがって !!!! 」
狼架「 てめーらの演奏どんなもんか聞いてやらぁ !!!! 」
彩羽「 え、貴方も部員だったの ? 」
彩羽「 部室を溜まり場にしてる不良かと思ったわ 」
兎衣「 ... 彼奴泣かす、絶対泣かす 」
狼架「 上等だバット持ってきやがれ 」
燈矢「 落ち着けィ !!! 」
詩「 わーっ !!!! 」
彩羽「 ま、いいわ、来たいのなら貴方も来れば ? 」
彩羽「 そして思い知るといい ! 私達との実力の差を 」
彩羽「 貴方達じゃ魁里ちゃんには釣り合わない !!! 」
「「「 ! 」」」
彩羽「 じゃ、またねっ、魁里ちゃんっ ♥ 」
バタンッ
狼架「 っ ... なんなんだよ彼奴等は ... っ 💢 」
氷斗「 流星ってそんなに上手いの ? 」
風雅「 ... 今年の全国大会、茨城の代表だよ 」
風雅「 演奏は一度しか聞いたことないけど ... 圧倒的だった 」
狼架「 ほぉぉぉ ~ 、そんじゃ彼奴等をぶっ倒しゃ俺等が茨城のトップっつー
ことか ...( メラッ 」
風雅「 なんか違う !!! 」
風雅「 云っとくけどスポーツとかと違って、吹奏楽の大会はトーナメント
とか総当たりじゃないからね ? 」
風雅「 全国も吹奏楽祭も、全ての学校が順番に演奏していって 」
風雅「 審査員がそれぞれ点数をつけて順位が決まるんだ 」
燈矢「 なんかわかりづれぇな ... 」
伊那「 音楽で点数って凄い曖昧だしねぇ 」
氷斗「 でもじゃあ丁度いいじゃん、茨城トップの演奏聞きゃ参考になる
だろうし ... 敵情視察だよ 」
氷斗「 俺も吹奏楽はまだまだ初心者だけど ... なんかあの女にだけは
負けたくねぇ ... !!!( メラッ 」
詩「 おお ... ! ひょーとセンパイが燃えている ... !! 」
風雅「 ちょ、待った ! 」
風雅「 合同勉強会、皆本当に行く気 ... ? 」
氷斗「 当たり前だろ、何、駄目なの ? 」
風雅「 え ... や ... 」
風雅「 っ ___ 」
「 場所も宵嵜高校で ! 」
・
「 うわすっげ !! またトップかよ夜月ー 」
「 この調子なら宵嵜も余裕だな ! 」
「 俺等も宵嵜合格出来るように頑張るからさ !! 」
「 高校行ってもよろしくな ! 」
___「 っしゃーぁ !!! まじか俺受かったー !!! 」
「 俺もあったー !!! 」
「 私も !!! 」
「 此れで皆一緒だ !!! 」
風雅「 ... 」
・
狼架「 ___ 御前が決めろよ 」
風雅「 え ... 」
狼架「 部長は御前なんだし、別にあんな奴等の演奏聞くまでもねぇっつーなら
行かなくてもいーけど 」
風雅「 ... いや ... 」
風雅( 何思い出してるんだ俺は )
風雅「 折角だし行こっか( ニコッ 」
風雅( 僕の私情に皆は関係ない )
狼架「 ___ ... 」
風雅「 あっ、ていうかそうだ !! 吹奏楽祭で演奏する曲の候補持ってきたよ ! 」
詩「 うおおおっ、まじすかっ !!! 」
燈矢「 なんでィ、なんの曲でさァ 」
風雅「 " 華麗なる舞曲 " " シネマ・シメリック " " 神楽( カラキ ) " 」
狼架( !! 俺の名前と同じ漢字 ... !! )
風雅「 取り敢えず3曲持ってきて見たけど ... 華麗なる舞曲も
シネマ・シメリックもコンクールではよく出る曲だよ 」
魁里「 僕この " 神楽 " って曲知らないです 」
風雅「 あ、それは静江さんのおすすめで ... 」
風雅「 あまり有名な曲じゃないけど、俺達にいいんじゃないかって ... 」
狼架「 ... これは ... 俺の曲か ... ? ✨ 」
兎衣「 ... パシャッ 」
兎衣( ... ロック画面此れにしよっと )
風雅「 ふはっ、そう、それはなんか曲名に運命感じたから 」
狼架「 俺のサックスに俺の曲まであったとは ... 」
狼架「 吹奏楽の申し子か俺は ... ✨ 」
伊那「 否違うからねぇ 」
詩「 いーなー 」
狼架「 よし吹奏楽祭は此れにしようぜ 」
魁里「 一寸待ってよ 」
魁里「 まだどんな曲かも判んないのに、貸して 」
狼架「 俺の曲だぞ、いい曲に決まってんだろ 」
魁里「 パラッ 」
魁里( ... 主旋律はサックス、それを支えるのが他楽器 ... パートは各楽器
2パート、サックスは1パートのみ ... あ、でも途中でABにれてる )
魁里「 1番難しいのがサックスでその次がホルンね 」
魁里「 特にサックスは1パートだけだけど途中でABに別れるから、かなり
厄介だと思う 」
狼架「 上等じゃねーか、簡単なの演奏したってつまんねーだろ 」
羅夢「 あははー、一応云っとくけど狼架1番難しいサックスだからねー 」
魁里「 ... うん、でも 多分綺麗な曲だと思います 」
魁里「 しっかり曲想練れば、凄く聞かせる曲に出来そう 」
風雅「 じゃあ ... 」
風雅「 吹奏楽祭は " 神楽 " でいこっか 」
伊那「 よし、決まりだね 」
詩「 わーい楽しみー !!! 」
狼架「 早速練習しよーぜ 」
魁里「 待って、まずトランペットとホルンはパート決めを ... 」
羅夢「 んじゃ俺1パートやるわ、詩にはまだ難易度高そうだし 」
詩「 えほんと !? ありがとー !!! 」
魁里「 センパイ、曲探してきてくれてありがとうございます 」
魁里「 お陰ですぐ練習に入れるし、僕も演奏したことのない曲なので楽しみです 」
風雅「 ... よかった( ニコッ 」
氷斗「 夜月ー、七瀬ー、パート決まったぁ ? 」
魁里「 あ、僕2パートやります 」
風雅「 あ、じゃあ俺1パートで 」
氷斗「 決まったねおっけぃ 」
魁里「 じゃあ練習始めましょうか 」
狼架「 この曲で彼奴等にギャフンと云わせてやらぁ 」
兎衣「 上等 」
風雅( ... まあでも、此れで吹奏楽祭もなんとか ... )
« 1時間後 »
狼架「 おいやっぱり違う曲にしねぇ ? 」
羅夢「 狼架と魁里と俺以外死んでんだけど 」
魁里「 はぁ ... 」
「「「 チーン 」」」
風雅( 先行き不安 ... )
燈矢「 さ、流石は狼架の曲 ... 」
NEXT ↪
最初のコメントを投稿しよう!