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♯ 41
「 周りを引っ張っていかなきゃいけねぇ部長の御前が自分にすら自信持てない
ようじゃ、全国なんて到底無理だな 」
" 練習メニューの組み立て方 " " 効率良い練習方法 "
" 初心者へ向けた説明本 ver.ホルン "
風雅「 えーと、だから今週中にやることは ... 」
風雅「 ... 否駄目だ、こんなペースじゃ間に合わない ... 」
「 追いつきゃいいだけの話でさァ 」
「 俺等頑張るから !! 」
風雅「 ___ 」
風雅「 もう1回メニュー組み直そう、もう少し工夫できるとこあるかも( バサバサ 」
「 風雅ー、学校行かないのー ? 遅刻するわよー !! 」
風雅「 え !? もうそんな時間 !? 」
バサバサッ
風雅( 自信なんて一朝一夕で付くもんじゃない、だから今はせめて
部長としてやれることをしなくちゃ )
風雅( やらなきゃ )
・
風雅「 ___ じゃあ、今のところ最初からもう1回 」
狼架「 ~ ♪ 」
氷斗「 ~ ♫ 」
羅夢「 ~ ♪ 」
詩「 ~ ♬ 」
風雅「 今のスピードだとまだリズム噛み合ってないから、もう少しゆっくり 」
風雅「 さんはいっ 」
パラッパッパラッ
パッ バァッ
狼架「 くそっ、この遅さでも駄目かよ( イライラ 」
風雅「 ___ 」
風雅「 暫く、個人練しよっか 」
狼架「 は ? 」
風雅「 否、もう少し1人ずつちゃんと演奏出来るようになってから合わせた方が
いいかなって ... 」
狼架「 おまえなん ___ 」
「 御前等には判んねぇよ 」
狼架「 ___ 」
狼架「 スッ 」
伊那「 え、一寸狼架何処行くの ? 」
狼架「 自主練、イメトレ 」
バタンッ
風雅「 ... 」
詩「 あ、あの、えーっとぉ ... 」
燈矢「 泣くな詩 」
魁里「 あのセンパイ ... 」
風雅「 ごめん、俺も一寸 ... 」
ガチャッ
魁里「 あ ... 」
・
風雅「 スタスタ 」
風雅( ... こんなところでつまずいてる場合じゃないのに ... )
風雅「 何やってんだ ... 」
氷斗「 ほんと何やってんの 」
風雅「 泉っ ... !? 」
氷斗「 何ずっとしけた面してんの、こっちまで暗くなるんだけど 」
風雅「 え" 」
風雅「 ご、ごめん ... 」
氷斗「 ったく、くそしょーがねぇな 」
氷斗「 ガッ 」
風雅「 ... あの ? 」
氷斗「 ほれ悩みがあんなら云えよ、おにーさんが聞いてあげっから 」
風雅「 ... 」
氷斗「 ほれ 」
風雅「 部活戻ろう( バッ 」
氷斗「 はぁっ !? 一寸なにそれ無視 !? 」
風雅「 ___ 別に、泉に話すようなことじゃないし 」
氷斗「 ! 」
風雅「 でもありがとう 」
風雅「 タッタ 」
氷斗「 ... なんだそれ 」
氷斗「 ... 」
・
狼架「 桃亜飯 !!! チーズハンバーグ !!!!( バンッッ 」
桃亜「 やだ、今日はそうめん( カチカチ 」
狼架「 ケチ !!!!( ボスッッ 」
桃亜「 あ" ? 」
桃亜「 ... 御前まだセンパイと仲直りしてねぇの 」
狼架「 仲直りも何も別に喧嘩してねぇよ !!! 彼奴が勝手に糞そこそこイケメンな
だけだ !!!! 💢 」
桃亜「 あーはいはい、詳しいことは判んねぇけど 」
桃亜「 センパイってやっぱセンパイな訳じゃん、御前は年下で後輩 」
狼架「 だから ? 」
桃亜「 センパイが何か悩んだとしても、なんだかんだ後輩には相談とか
弱音吐いたりとかしづれぇだろ 」
桃亜「 しかも立場部長だし、其処は御前頭入れといてやれよ 」
狼架「 そういうもん ? 」
桃亜「 全員が全員て訳じゃねぇだろーけど、うちの兄貴も俺に本気で相談とか
ぜってぇしねーし 」
狼架「 ... なんだそれ 」
狼架「 じゃー俺、どーもできねぇじゃん 」
・
in 風雅宅
~ ♫
風雅「 ... 」
風雅( どうすれば追いつける ... 考えろ )
風雅( 只練習量を増やせばいいってもんじゃない )
風雅( 勉強と同じ、やり方を考えないと )
「 何だよそれギャグ ? 」「 笑って誤魔化してんじゃねぇ !!!! 」
「 元同級生には笑って誤魔化して、俺からは目をそらすのか 」
風雅「 っ ___ 」
ピンポーン
「 はいはーい( ガチャッ 」
「 あら ... 」
氷斗「 突然すいません 」
氷斗「 僕風雅くんのクラスメイトで同じ吹奏楽部の泉と申します 」
氷斗「 部のことで部長の風雅くんに少し相談がありまして ... 」
「 部長 ? え、あの子吹奏楽部で部長なんですか ? 」
氷斗「 え、お母様ご存知なかったですか ... 」
「 えぇ、あの子学校の話とか全然しなくて ___ 」
風雅「 バンッッ 」
風雅「 い ... 泉 ... ? 」
氷斗「 こんばんは風雅くん( ニコッ 」
風雅「 ゾッ 」
・
氷斗「 へー綺麗にしてんじゃん ! まー想像通りだけどぉ ~ 」
風雅「 てか何家まで来てんの ... 」
氷斗「 気にしない気にしないっ ★ 」
風雅「 否あのね ... 」
氷斗「 ! 」
氷斗「 なにこれ、コンクールのDVD ? 」
風雅「 嗚呼、一応去年の全国大会の演奏聞いとこうと思って 」
風雅「 何か参考になるかもしれないから 」
氷斗「 はー、あんたほんと糞真面目だね !!! 素行不良とか云われてた癖に !!!
将来絶対ハゲるよ !!!! 」
風雅「 素行不良とハゲるは余計 」
氷斗「 でもさぁ、部長だからって 」
氷斗「 何でも1人で抱え込むことないだろ 」
風雅「 ! 」
氷斗「 ... てことで、俺先刻悠ちゃんに話して ___ 」
氷斗「 明日から、吹奏楽部の副部長やることにしたからっ !!!( ニコッ 」
氷斗「 今度からあんたの仕事手伝うし、困ったことあったら云えよ ~ 」
風雅「 ... 」
風雅「 __ え、え !? 副部長 !?!? 」
氷斗「 そう副部長 ! 今まで居なかったでしょ 」
氷斗「 これから大会とかんのに1人じゃ大変じゃん 」
氷斗「 2年は後俺だけだし、仕事は分担で !! いい !? 」
風雅「 っ ___ ... ごめん、俺が頼りない所為で心配かけて ... 」
風雅「 でも泉入ったばっかなのに ... そんな迷惑かける訳には ... 」
氷斗「 ... 」
氷斗「 ガッ 」
風雅「 !? 」
氷斗「 ちゃんとこっち見ろ !!!( グイッ 」
氷斗「 云っとくけどそーやって1人で抱え込んで塞ぎ込まれる方が余っ程
迷惑なんだよ !!! 部内は暗くなるし雰囲気糞悪いし判ってる !?!? 」
風雅「 え、あの ... 」
氷斗「 っ ... 」
氷斗「 俺が吹奏楽部に入ろうと思ったのはっ 」
氷斗「 一見なんの接点もなさそーなメンバーが、足りない部分補うみたいに
支え合ってて 」
氷斗「 それが ... 」
氷斗「 そういうのがなんか ... いいなって思ったから ... 」
風雅「 え ... 」
風雅「 ムカつくからからかってやろーみたいな感じじゃなかったっけ ... ? 」
氷斗「 うっ、うるせぇ !!!! 兎に角1人で背負い込むなって話 !!!! 」
氷斗「 周りに話して楽になることもあっかもしんねーじゃん !!!! 」
氷斗「 ___ 御前、俺がなんか話したら、ちゃんと聞いてくれるんでしょ 」
氷斗「 俺だってちゃんと聞くわ !!!! 」
風雅「 ! 」
氷斗「 っ ... /// 」
氷斗「 そっ、それ云いに来ただけだからっ !!!! じゃっ !!!!( シュタタッ 」
風雅「 あ、ちょっ 」
風雅「 泉 !! 」
「 あら今お茶を ... 」
氷斗「 大丈夫ですお邪魔しました !!!! 」
バタンッ
「 もう少しゆっくりしていけばいいのに ... 」
雅「 ギャーギャー煩いな、何、誰 」
「 あ、風雅の吹奏楽部のお友達ですって 」
雅「 吹奏楽部の ? 」
雅「 嗚呼通りで、こないだ宵嵜に一緒に来てた連中も柄悪かったもんな 」
雅「 風雅付き合う人間はちゃんと選べよ( フイッ 」
「 こらみや __ 」
風雅「 雅( ガッ 」
風雅「 彼奴等のことなんも知らねー癖に勝手なこと云うな 」
雅「 っ __ 」
ドンッ
風雅「 ... フイッ 」
バタンッ
「 ... フッ 」
・
風雅「 ガチャッ 」
風雅( コーヒー牛乳 ... あったあった )
「 風雅 」
パタンッ
風雅「 グイ-ッ 」
風雅「 ? 」
「 今日御前の恋人が家に来たそうだな 」
風雅「 ブッッ ゲッホッ ゴッホッ 」
風雅「 否恋人じゃ ... そもそも泉男 ... 」
「 それに御前吹奏楽部で部長やってるそうじゃないか、何故云わない 」
風雅「 ! 」
風雅「 何故って ... 別に云う程のことじゃないし、部長って云っても俺1人しか
居なかったからそれで ... 」
「 風雅 」
「 自分で自分の価値を下げるんじゃない 」
「 御前1人しか居なかったということは、御前は1人でも部を存続させようと
頑張ったってことだろ 」
「 十分立派なことだ 」
風雅「 ! 」
「 ふふ、お母さんね、先刻貴方がお友達のことで怒った時、すっごく
嬉しかったのよ 」
「 貴方自分ファーストで自分以外の人の為に怒ったことないじゃない ? 」
「 でもお友達の為に怒れるようになったんだなぁって 」
「 貴方今 」
「 とても素敵な仲間に囲まれてるのね 」
風雅「 ! 」
風雅「 ... 」
風雅( 素敵な ... 仲間 ... )
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