catch me .

♯ 42

in 合奏室

風雅「 あれ ? 今日神楽は ? 」

兎衣「 イメトレするって云ってた、まだ教室 」

風雅「 そう ... 」

「「「 ... 」」」

伊那「 すみませんふーがセンパイ俺等一寸どうしたらいいか判んなくて 」

伊那「 多分狼架もどうすりゃいいか判ってないと思うんですけど ... 」

燈矢「 ... 彼奴これまで人と関わってこなかったし、関わるとしても喧嘩とか
　　　 ぶん殴って終わりとかで、だから 」

伊那「 狼架が人の為に本気で怒んのも 」

「 御前あんな風に云われて悔しくねーのかよ 」
「 莫迦にされることに慣れてんじゃねぇ !!!!! 」

燈矢「 誰かのこと気にかけて理解しようとしてんのも、今まであんま
　　　 なかったことだと思うんでィ ... 多分今 」

「 御前こないだからなんか変じゃねぇ ? 」
「 何か我慢してることとか云いてぇことあんならちゃんと ＿＿＿ 」

燈矢「 何も出来ない自分が、すげーもどかしいんだと思いやす 」

風雅「 っ ! 」

「 御前等には判んねぇよ 」
「 ちゃんと " こっち " 見ろ !!! 」

風雅「 っごめん先に部活初めてて !!!!（ ﾀﾞｯ 」

伊那「 え"っ、ちょっ ... 」

風雅（ 俺は大馬鹿だ ）

風雅（ 自分の事にいっぱいっぱいで、周りのことなんも見えてなかった ）

風雅（ 俺1人があがいてた訳じゃないのに ）

ﾊﾞﾀﾝｯ

燈矢「 はぁ !? ちょ、ま待てィ !!! 」

詩「 ... 行っちゃった ... 」

伊那「 ... 初心者3人で何しろと ... ? 」

詩「 羅夢達来るの待とっか ... 」

・

ｶﾞﾗｯ

風雅「 神楽 !!! 」

狼架「 ﾋﾟｸｯ 」

狼架「 ... 」

風雅「 あの ... 」

狼架「 イメトレ中だ、話しかけんな（ ﾌｲｯ 」

風雅「 ... 」

狼架「 ... 」

風雅「 こないだはごめん 」

狼架「 ! 」

風雅「 ... 宵嵜って、実は俺が受験落ちた高校で ... 自分勝手だけど本当は
　　　 合同勉強会もあまり行きたくなかった 」

風雅「 でもそんなこと云えなくて、自分の気持ち知らないふりして行って 」

風雅「 流星の演奏に打ちのめされて、勝手に追い込まれて 」

風雅「 神楽にも酷いこと云った 」

狼架「 ... 」

風雅「 俺は自分に自信がないから、皆の前であんな堂々と云える神楽に ...
　　　 御前等に、引け目を感じたんだ 」

風雅「 ほんと ... 部長失格だよ 」

風雅「 ごめん 」

風雅「 こんなこと云われても困るとは思ったんだけど、神楽にはちゃんと
　　　 話さないといけない気がして ＿＿ 」

狼架「 別に俺だって自分の事なんか信じてねーよ 」

狼架「 でも、俺は俺のこと信じてねぇけど 」

狼架「 親父が ... 信じてくれて 」

狼架「 御前が認めてくれたから ... 」

風雅「 ... え ? 」

狼架「 ... 前俺が疑われた時、御前来てくれたじゃん 」

「 神楽は吹奏楽部の新入部員なんです !! 」

狼架「 俺みたいなの信じてくれて 」

狼架「 部員って認めてくれたじゃん 」

風雅「 ! 」

狼架「 だから俺は、御前が居たから今 ＿＿＿ 」

狼架「 ＿＿＿ ... 」

狼架「 云えるかっっっ !!!!!（ ｶﾞﾀｯ 」

風雅「 えっ、なっ、何がっ !?!? 」

狼架「 うっせぇ !!!! 」

狼架「 兎に角っ !!!! うちの部で御前のこと部長だと認めてねーの御前だけだろ !!! 」

狼架「 自信なんて目に見えないものに振り回されてんじゃねぇ !!!!! 」

狼架「 見えねーんだからあるっつっときゃあるんだよ !!!! 」

風雅「 ! 」

「 一見なんの接点もなさそうなメンバーが、足りない部分補うみたいに
　 支え合ってて ... 」
「 周りに話して楽になることだってあるかもしんないだろ !!! 」

風雅「 ﾌｯ 」

風雅「 ははっ、... そっか、うん 」

風雅（ ＿＿＿ 俺は ）

風雅（ 自分より大事なものをもう持ってた ）

風雅「 ほんとだ 」

狼架「 ! 」

狼架「 ... ﾌｯ 」

・

「「「 ... ! 」」」

詩「 あ ! 2人共来た !! 」

氷斗「 ね、俺の云った通りでしょー ★ 」

風雅「 皆 」

伊那「 よかった、仲直りしたんだねぇ 」

狼架「 あ" ? 別に喧嘩とかしてねぇし 」

兎衣「 判ってる判ってる 」

風雅「 手前等がギクシャクしてる所為で練習遅れまくってんだからー 」

風雅「 ね、七瀬 」

魁里「 明日からまた朝練導入するつもりなので宜しく 」

燈矢「 え" 」

羅夢「 ま、まじ ? 魁里 ... 」

魁里「 大マジだよ 」

詩「 わーい、久し振りだね朝練 ♪ 」

風雅「 ... 」

「 貴方今、とても素敵な仲間に囲まれてるのね 」

風雅（ ... 嗚呼、やっぱり俺は＿＿ ... ）

風雅「 あのさ、俺 」

風雅「 やっぱり全国行くの無理だと思うんだ 」

「「「 ＿＿ え ... ? 」」」

風雅「 茨城トップの流星は、はっきり云ってうちの吹奏楽部よりはるか上に
　　　 居る 」

風雅「 現実的に考えて、あの上を行くなんて無理だと思う 」

風雅「 ＿＿＿ 今のままじゃ 」

風雅「 俺達が流星と同じ努力をしたって、差は絶対縮まらない 」

風雅「 奇跡なんか起こらない 」

風雅「 流星の何十倍も練習しても勝てるか判らない 」

風雅「 どんなに努力しても泣く確立の方がずっと高い 」

風雅「 全国は甘くない 」

風雅「 ＿＿＿ でも 」

風雅「 それでもやっぱり俺は、此処に居る皆と全国を目指したい 」

「「「 ... 」」」

狼架「 ... おいそこそこイケメン、これ外すぞ 」

" 目指せ全国 ! "

風雅「 え ? 」

狼架「 なんか新しい紙くれ 」

＿＿ ﾊﾞｻｯ

狼架「 っし、1人1文字な 」

伊那「 え、それ足りなくない ? 」

狼架＆燈矢＆魁里「 ... 大丈夫4文字足せば 」

伊那「 2文字 ... ? 」

魁里「 被せてこないでよ 」

狼架＆燈矢「 御前がな / 手前がなァ 」

詩「 やっぱ最初はふーがセンパイだねっ、はい ! 」

風雅「 ... ｷｭﾎﾟﾝｯ 」

風雅「 ｷｭｯｯ 」

風雅（ もう、誤魔化さない ... 目をそらさない ）

風雅「 ｽｯ 」

伊那「 勝てるって判ってる勝負なんて、1番つまんないしねぇ（ ｷｭｷｭｯ 」

伊那「 な、兎衣 」

兎衣「 ん ... 」

兎衣「 ... 1人で頑張んだったら一寸きついけど ... 御前等が居るし 」

兎衣「 ... でしょ（ ｽｯ 」

詩「 厳しいのは苦手だけど、俺も本気で頑張ってみる ! 」

詩「 はい、ひょーとセンパイ ! 」

氷斗「 さんきゅー、あ、後そーだ 」

氷斗「 云ってなかったけど今日から俺副部長だから、宜しくー（ ｷｭｯｷｭｯ 」

「「「 え" !? 」」」

氷斗「 なんかあったらひょーとセンパイに相談おし、可愛い後輩諸君 」

詩「 ひょーとセンパイすごーい 」

氷斗「 はい七瀬、4文字何足すの ? びっくりまーく ? 」

魁里「 まあ ... 最期はそうですね 」

魁里「 でも 」

魁里「 僕の目標は元々 " こう " だったので（ ｷｭｯｷｭｯ 」

魁里「 僕1人の力じゃ無理だけど、皆と一緒なら 」

魁里「 ... でしょ ?（ ｽｯ 」

狼架「 ... おう 」

燈矢「 えずる、俺びっくりまーくじゃねェか 」

狼架「 うるせぇ乙女 」

燈矢「 殺すぞ 」

狼架「 ま、目標は少しでも高ぇ方が面白いかんな !（ ｷｭｯｷｭｯ 」

狼架「 ん（ ｽｯ 」

燈矢「 流星なんか塵以下の存在だ、ぶっ潰してやろうでィ（ ｷｭｯ 」

燈矢「 へい（ ｽｯ 」

羅夢「 上等だ、負けるっつーのはかっこつかねぇしな !（ ｷｭｯ 」

羅夢「 っしゃ、出来たーっ !!!! 」

「 目標は大きく持った方がきっと上達も早いよ ! 」

風雅「 ... 」

風雅「 ﾆｺｯ 」

狼架「 貼んのここらへんでいーか ? 」

燈矢「 んー、もうちょい右じゃねェ ? 」

狼架「 こうか ? 」

伊那「 おー、いい感じ ! 」

悠「 ... 」

悠「 ﾌｯ 」

悠「 ｽﾀｽﾀ 」

" 目指せ全国1位 !!!! "

« 夜月風雅 » « 羽山伊那 » « 宵宮兎衣 » « 曉詩 » « 泉氷斗 » « 七瀬魁里 »
« 神楽狼架 » « 一ノ瀬燈矢 » « 八神羅夢 »

« おまけ »

狼架「 桃亜飯 !!!! チーズパスタ !!!!! ✨（ ﾊﾞﾝｯ 」

桃亜「 ... 」

桃亜（ やっと仲直りしたのか ... ）

桃亜（ 此れで落ち着いて漫画が読める ... ）

ｼﾞｭｰｼﾞｭｰｯ

狼架「 ✨ 」

NEXT ↪