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彼女の透明な頬に触れる。艶やかなソレはまだ生温かかった。
死というものに初めて触れた。それは、「空っぽ」という一言で言い表せられないくらい複雑で邪悪で神秘的なものなのだと知った。
ふと周りを見渡すと、地震の揺れでだろうか、横たわった椅子の傍らの床が壊れているのが目に入った。
そこには、人が一人入れるくらいの空間があった。ここはキフカ会の教祖が捕まる直前に隠れていたと言われている床下だろうと確信した。僕はこの小屋がキフカ会のものだということを知っていた。
その空間には古びた日記帳のようなものが落ちていた。それを拾い上げ、恐る恐る開く。8月2日から始まり、8月5日で終わっていた。
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