1 魔王召喚

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1 魔王召喚

 1ー1 地獄  「んぅっ」  僕は、自分の中からずるりとそれが引きずり出される感覚に体を震わせた。  「はっ・・あっ・・」  ベッドの上で四つん這いになっている僕の髪を掴んで奴は僕のことを自分の方へと引き寄せ耳元でささやいた。  「淫売が。何度も気持ち良さそうにいってたな、レリアス」  「ふっ・・」  僕は、痛みに顔を歪めた。  それをみて奴は、満足げに口許を歪めた。  「これからも、お前は、俺専属の性奴でいさせてやるんだ。ありがたく思え」  「あっ・・」  僕は、後ろに髪を引かれて苦しかったが、なんとか言葉を絞り出す。  「ありがとう、ございます、ラクウェル、兄上」  「ふん!」  ラクウェル兄は、僕の髪を放すとさっさとベッドから降りて僕に背を向けた。  僕は、力なくベッドへと崩れ落ちた。  「ちょっと、可愛がりすぎたか?」  ラクウェル兄は、連れてきていた侍従に服を着せられながら、僕を見下ろした。  うん。  ちょっと、どころじゃない。  僕は、昨日から何度も意識を失っていた。  そのたび、ラクウェル兄に無理矢理意識を回復させられて抱かれ続けた。  ラクウェル兄は、いつも普通じゃないけど、昨夜は、特に酷かった。  ラクウェル兄は、部屋を出ていく前に僕の髪を撫でてそっと口づけを落とした。  「しばらくは、もう、お前を満足させてやれんかもしれない。リリアンと結婚したら子をなさなくてはならないからな」  はい?  僕は、その言葉にびくっとラクウェル兄を見上げた。  ラクウェル兄は、にやりと笑った。  「仕方がないだろう?これも王の務めだ。また、子ができたらお前も可愛がってやる」  「・・や、くそくが違う!」  僕は、重い体を起こすとラクウェル兄にすがりついた。  「僕が兄上に逆らわなければリリアンには、手を出さないって!」  「ああ?」  ラクウェル兄は、僕の頬を裏拳で殴った。  僕は、勢いよくベッドへと投げ出される。  口許から血を流している僕をみてラクウェル兄は、くっくっと笑い声をあげた。  「約束、だと?お前みたいなクソが俺と対等であるわけがないだろうが!お前は、今まで通り、俺の肉便器でいればいいんだよ!生かしてもらえてるだけで感謝することだな」    
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